Contents
- 1全てのゴシックメタルはここから始まった!英国ゴシックメタルムーヴメントの扉を開いてシーンを導いた新時代のメタルゴッド!
- 1.1PARADISE LOST|DISCOGRAPHY
- 1.1.1Lost Paradise|ロスト・パラダイス
- 1.1.2Gothic|ゴシック
- 1.1.3Shades of God|シェイズ・オブ・ゴッド
- 1.1.4Icon|アイコン
- 1.1.5The Last Time|ザ・ラスト・タイム
- 1.1.6Draconian Times|ドラコニアン・タイムス
- 1.1.7Forever Failure|フォーエヴァー・フェイラー
- 1.1.8One Second|ワン・セカンド
- 1.1.9Host|ホスト
- 1.1.10Believe in Nothing|ビリーヴ・イン・ナッシング
- 1.1.11Symbol of Life|シンボル・オブ・ライフ
- 1.1.12Paradise Lost|パラダイス・ロスト
- 1.1.13In Requiem|イン・レクイエム
- 1.1.14Faith Divides Us - Death Unites Us|フェイス・ディヴァイズ・アス - デス・ユニッツ・アス
- 1.1.15Tragic Idol|トラジック・アイドル
- 1.1.16Tragic Illusion25|トラジック・イリュージョン25
- 1.1.17The Plague Within|ザ・プラグ・ウィズン
- 1.1.18Symphony for the Lost|シンフォニー・フォー・ザ・ロスト
- 1.1.19Medusa|メドゥーサ
- 1.1.20Obsidian|オブシディアン
- 全てのゴシックメタルはここから始まった!英国ゴシックメタルムーヴメントの扉を開いてシーンを導いた新時代のメタルゴッド!
- PARADISE LOST|DISCOGRAPHY
- Lost Paradise|ロスト・パラダイス
- Gothic|ゴシック
- Shades of God|シェイズ・オブ・ゴッド
- Icon|アイコン
- The Last Time|ザ・ラスト・タイム
- Draconian Times|ドラコニアン・タイムス
- Forever Failure|フォーエヴァー・フェイラー
- One Second|ワン・セカンド
- Host|ホスト
- Believe in Nothing|ビリーヴ・イン・ナッシング
- Symbol of Life|シンボル・オブ・ライフ
- Paradise Lost|パラダイス・ロスト
- In Requiem|イン・レクイエム
- Faith Divides Us – Death Unites Us|フェイス・ディヴァイズ・アス – デス・ユニッツ・アス
- Tragic Idol|トラジック・アイドル
- Tragic Illusion25|トラジック・イリュージョン25
- The Plague Within|ザ・プラグ・ウィズン
- Symphony for the Lost|シンフォニー・フォー・ザ・ロスト
- Medusa|メドゥーサ
- Obsidian|オブシディアン
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- PARADISE LOST|DISCOGRAPHY
全てのゴシックメタルはここから始まった!英国ゴシックメタルムーヴメントの扉を開いてシーンを導いた新時代のメタルゴッド!
PARADISE LOST(パラダイス・ロスト)はゴシックメタルの創始者/ニューウェイヴリバイバルの先駆者として、90年代以降の英国メタルシーンを牽引し、直接/間接を問わず世界中にその影響を伝播したレジェンド級のバンドです
ヘヴィなドゥームデスから始まってエクストリームなメタルサウンドと耽美性/叙情性の融合に邁進し、80年代ニューウェイヴなどの影響を受けつつも独自に再構築した唯一無二の独自性に満ちあふれたサウンドを生み出します。
アルバムごとに耽美的/叙情的なエッセンスを強めてゆき一時期は完全な脱メタルを果たしますが、最終的にはヘヴィメタル/ヘヴィロックを基調にして過去のサウンドをさらに再構築したスタイルに落ち着きます。
近年では、部分的ながらデスヴォイスを復活させて曲調のバリエーションを広げています。
PARADISE LOSTを語る上で見逃してはならないのは、ゴシックメタルオリジネイターとしての先進性や、彼らが編み出した荘厳なゴシックメタル様式美はもちろんですが、何よりも重要なのはその卓越したソングライティングセンスでしょう。
ゴシック的なデコレーションに頼らずとも、全編通して飽きることなく聴きとおせるアルバムを創り得るセンスとアイデアこそが、彼らが想像以上に難易度の高いゴシックメタルシーンで常にトップの座に位置し続けるのみならず、ゴシックメタルの枠を超えた英国ヘヴィメタルシーンの顔たらしめている最大のポイントです。
PARADISE LOST|DISCOGRAPHY
Lost Paradise|ロスト・パラダイス
オリジナルアルバム – 1作目 (1990)
記念すべきデビュー作ながら、あまり振り返られることのない1枚。
ここでは聴けるのはゴシック路線に舵を切る前のストレートなドゥームデスサウンドで、時折挟まれる耽美的なSEやギターソロなどに他のドゥームデス勢とは一線を画した彼らならではの美意識はうかがえますが、トータルで見ればデスメタルの枠を一歩も越えないものです。
評価についてもリスナーによって賛否が分かれがちで、さすがに「最高傑作!」と逆張りされることは稀ですが、PARADISE LOSTが近年ドゥームデスサウンドを再度取り入れていることからいくぶん再評価されている節はあります。
ひとつ確実なのは、このアルバムにはなかなかの佳曲もあり決して黒歴史にするほどの不出来な作品ではありませんが、ではこの時点のこの方法論の中で考えられる最高レベルのものか?と問われれば、残念ながらYESとは言えないということです。
賛否両論 スルメ盤 実験作
Gothic|ゴシック
オリジナルアルバム – 2作目 (1991)
前作で見せたドゥームデスサウンドに、ゴシック的な耽美エッセンスを大々的にフィーチャーして渾然一体にさせた作品で、結果的にそのタイトルがゴシックメタルの名称の所以にもなったモニュメント的アルバム。
ヘヴィメタル特有の様式美によるドラマティックな盛り上げメソッドや、泣きのメロディによるエモーションに頼らずに、荘厳で耽美的な独自の美意識とメロディセンスによってドラマティシズムとロマンティシズムを紡ぎだしたことで、叙情派ヘヴィメタルの新たな扉をこじ開け、ゴシックメタルという新たなヘヴィメタル様式形成への一歩を踏み出しました。
基本メソッドは先鋭的スラッシュメタルグループCELTIC FROSTによる実験的アルバムInto the Pandemoniumで示されたものですが、荘厳なオーケストレーション、美麗な女性ヴォーカル/コーラス、美醜の混交によるコントラストなど、ゴシックメタルの基本メソッドはここでほぼ出そろっています。
|メタル度:★★★★☆
|総合評価:★★★★★
殿堂入り 代表作 入門盤 実験作
Shades of God|シェイズ・オブ・ゴッド
オリジナルアルバム – 3作目 (1992)
前作から一転して、ゴシック的なデコレーションに頼らないシンプルなドゥームデススタイルとなったことと、前後を歴史的なターニングポイントとなる作品に挟まれたことから、やや影が薄く過小評価の傾向が強いアルバムです。
しかし、彼らはその限られた枠の中で、さらにオールドスクールなヘヴィメタル様式美に頼ることもなく、多様性を持ったドラマティックで耽美的な新時代のヘヴィメタルサウンドを創り出せることを、このShades of Godによって証明しました。
つまり、小細工に頼ることのないストロングスタイルでも、ヘヴィメタルシーンのトップを張る実力があることを知らしめた重要作でもあるわけで、ディスコグラフィーの中では最も通好みな部類ながら、間違いなく必聴盤たる1枚です。
|耽美度:★☆☆☆☆☆
|総合評価:★★★★★
賛否両論 通好み スルメ盤 実験作
Icon|アイコン
オリジナルアルバム – 4作目 (1993)
これまでの集大成的な作品にして、新たな一歩を踏み出したターニングポイントにあたるアルバム。
エクストリームメタルと呼ぶべきスタイルからは脱却しつつありますが、アグレッションは失っておらず、それを叙情的/耽美的なメロディーとの対比させる方法論は2ndと共通するものです。
しかし、ここではヴォーカルもダーティーなヘタウマスタイルながら明確なメロディーラインを持っており、エモーションを感じさせる“歌”を聴かせているのが大きな違いです。
前作で知らしめたソングライティングセンスとアイデアの豊富さによって、凡百のフォロアー勢とは全く異なるステージに達しており、彼らの“捨て曲ナシ伝説”も着々と築かれています。
代表作でもある次作の影に隠れがちな印象もありますが、悲痛な甘美さだけでなく激しさと荒々しさをも求めるリスナーには、こちらの方がオススメかもしれません。
|耽美度:★★★☆☆
|総合評価:★★★★★
殿堂入り 代表作 入門盤 通好み 実験作
The Last Time|ザ・ラスト・タイム
ミニアルバム (1995)
SISTERS OF MERCY(シスターズ・オブ・マーシー)の名曲ウォーク・アウェイ(Walk Away)収録
|耽美度:★★★★★
|総合評価:★★★★☆
代表作 入門盤
Draconian Times|ドラコニアン・タイムス
オリジナルアルバム – 5作目 (1991年)
一般的には代表作とされることの多いアルバムで、間違いなく彼らの才能の全盛期にあたる作品のひとつでもあり、客観的に判断するならその評価については誰しも異論の無いところでしょう。
基本路線は前作Iconを踏襲したものですが、エクストリームなアグレッションはさらに抑えら目に、メロディ,叙情性,耽美性を強化しつつ洗練させた作風ですが、ヘヴィメタル的なダイナミズムとドラマティシズムは健在。
あえて言えば、あくまでも前作をマイルドにアップデート&ブラッシュアップした作風であって、前作からの伸び幅や変化に乏しい部分は感じられますが、それは彼らのピークに近い時期にあたることで変化や成長のカーブが緩やかになっていためと納得できますし、“捨て曲ナシ伝説”もさらに更新されています。
印象的なジャケットフォトは、前衛的なニューウェイヴ/ポストパンク系アーティストDanielle Daxを筆頭に、耽美/デカダン志向のアーティストのアジャケットを手がけたHolly Warburtonによるもの。
|耽美度:★★★★☆
|総合評価:★★★★★
殿堂入り 代表作 入門盤
Forever Failure|フォーエヴァー・フェイラー
シングル (1995)
One Second|ワン・セカンド
オリジナルアルバム – 6作目 (1997)
本作はファンの間でも賛否両論が喧しくなってきた作品で、それは主にヘヴィメタル的な激しさやソリッドな質感が薄くなったことによるとされています。
基本的には前作の延長線上にあるものなのですが、ニューウェイヴ/ポストパンク系サウンドや、RADIOHEADに代表される当時のメランコリック系UKロックをも視野に入れていることも確かで、それがヘヴィメタル的なケレン味や過剰な演出を抑えたつくりにつながっています。
それと同時に、全体的にメタルエッジな質感やヘヴィネスも後退しているためやや淡白にも映るかもしれませんが、そこは“動”と“静”,“硬”と“軟”,“重”と軽”が絶妙なバランスでメリハリも効いているので、リスナーによっては“要聴き込み”の必要性はあるものの、メタル原理主義者でもなければ全編通して飽きる隙などないはずです。
むしろ、過剰さや装飾が削ぎ落とされ多分だけ彼らのメロディセンスや曲構成の巧みさが際立っており、コンポーザーとしての技量が遺憾なく発揮されているのを確認できますし、もちろん“捨て曲ナシ伝説”も健在。
そのあたりは、作風はや方向性異なりますが、Shades of Godでの試みにも通じるものがあるかもしれません。
|耽美度:★★★★☆
|総合評価:★★★★★
殿堂入り 代表作 入門盤 賛否両論 通好み スルメ盤
Host|ホスト
オリジナルアルバム – 7作目 (1999)
全ディスコグラフィー中で、最大の問題作とされているがこのHost。
よく言えば、ニューウェイヴ/ポストパンクへの挑戦。
悪く言えば、「DEPECHE MODEっぽい曲やってみた!」レベルの作品ということになってしまいます。
試み自体はそれなりの成果をあげていますし、その狭い枠の中でなら十分に高品質ではあるのですが、ニューウェイヴリバイバルを狙うしても、彼らならばもっと深く多様性に富んだアプローチを取る力があるはずなので、どうしても厳しめの評価になってしまいます。
これならば、1曲ごと異なるアーティストのインスパイア曲でラインナップを組むくらいの、開き直った工夫が欲しかったところですし、ただ彼らの作曲センスがピークを過ぎたのかこれまでの冴えが鈍った感があり、“捨て曲ナシ伝説”に陰りが見えるのも気になるところです。
|耽美度:★★☆☆☆
|総合評価:★★★★☆
賛否両論 通好み スルメ盤 実験作
Believe in Nothing|ビリーヴ・イン・ナッシング
オリジナルアルバム – 8作目 (2001)
前作から引き続きニューウェイヴ/ポストパンク/エレポップ路線ですが、スポイル気味だったメタルエッジなサウンドやヘヴィネスを再度取り入れています。
その理由は、単純に前作が不評が響いたのか前作の独自性の無さを自戒したのか、まぁその両方だと思うのですが、どうにも付け焼き刃的な対応策に終わって効果を上げていません。
エレポップサウンドとメタルエッジ&ヘヴィネスの両立というのは無難な方向性ではあるけれど、その方法がただメタリックなヘヴィリフを時折おり混ぜるという安易さで、斬新さも意外性も感じられないのではリベラルなリスナーでも納得させることはできず、結果的にさらに失速する結果となりました。
何ぶんPARADISE LOST作品なので一般的な水準は軽くクリアしているのですが、脱メタルや実験的な試みについては同期のTIAMATや後続組のANATHEMA THE GATHERINGあたりに、完全に遅れを取ってしまっています。
|耽美度:★☆☆☆☆
|総合評価:★★★☆☆
賛否両論 実験作
Symbol of Life|シンボル・オブ・ライフ
オリジナルアルバム – 9作目 (2002)
これまでに試みていたニューウェイヴ/ポストパンク路線の総仕上げであると同時に、彼らの仕切り直しとなったアルバムでもあり、バンドの基本編成こそ変わりないものの、実質的には次作から本格スタートする第2次PARADISE LOSの序章と考えていいでしょう。
本作最大のポイントは、思い切ったヘヴィメタル回帰。
同期のゴシックメタルバンドのいくつかが、大胆に脱メタルを果たして堂々とした作品を創り出しているのを横目で見ていたものの、ここに来て前作での大失速も手伝ってか、メタルエッジでヘヴィなエッセンスを持った“ゴシックメタル”こそが、自分達の特性を活かせるスタイルと踏ん切りをつけたようです。
前作での“ゴシックメタルmeetsエレポップ”の試みは中途半端に終わっていましたが、ここでは前作に見られた場当たり的なツギハギミックス手法にはとどまらず、もっと根本的で緻密な練り直しで一体感を持たせた楽曲をメタルサウンドで演奏することによりいくつも上のステージに到達しました。
このSymbol of Lifeを持って、ようやく“ゴシックメタルmeetsエレポップ”がひとつの完成を見ただけでなく、クオリティ面もかろうじて全盛期に比肩できるレベルにこぎつけています。
|耽美度:★★☆☆☆
|総合評価:★★★★☆
殿堂入り 代表作 入門盤 賛否両論 通好み スルメ盤
Paradise Lost|パラダイス・ロスト
オリジナルアルバム – 10作目 (2005)
前作でひとつの完成を見たスタイルにかつてのゴシックメタルサウンドを織り込み、ヘヴィメタル色を強つつも全盛期とは趣を異にする音像を追求することで、次のフェーズに到達したアルバムです。
低迷/失速の印象が強まっていた彼らも、この作品を契機にようやくゴシックメタルとして息を吹き返したと認識されるようになり、ここからさらにヘヴィネスとゴシカルなドラマ性を増していったことが功を奏して、新たなリスナー層も獲得してゆくことになります。
この時点ではまだ手探り状態で、近作を引きずっている面もあって煮えきれなさが拭えませんし、印象に残る突出した楽曲も少なく、パラロス基準で判断するなら残念ながらかなり低調と言うほかありません。
|耽美度:★★☆☆☆
|総合評価:★★★☆☆
入門盤 賛否両論 スルメ盤
In Requiem|イン・レクイエム
オリジナルアルバム – 11作目 (2007)
メランコリックヘヴィメタル路線第2弾。
|耽美度:★★☆☆☆
|総合評価:★★★★☆
入門盤 賛否両論 スルメ盤
Faith Divides Us – Death Unites Us|フェイス・ディヴァイズ・アス – デス・ユニッツ・アス
オリジナルアルバム – 12作目 (2009)
メランコリックヘヴィメタル路線第3弾。
Tragic Idol|トラジック・アイドル
オリジナルアルバム – 13作目 (2012)
メランコリックヘヴィメタル路線第4弾。
Tragic Illusion25|トラジック・イリュージョン25
コンピレーション-レアトラックetc (2012)
|耽美度:★★☆☆☆
|総合評価:★★★★☆
通好み 実験作
The Plague Within|ザ・プラグ・ウィズン
オリジナルアルバム – 14作目 (2015)
ドゥームデスも再導入した集大成。
|耽美度:★★★☆☆
|総合評価:★★★★☆
殿堂入り 代表作 スルメ盤 実験作
Symphony for the Lost|シンフォニー・フォー・ザ・ロスト
ライヴアルバム with オーケストラ (2015)
|耽美度:★★★★☆
|総合評価:★★★★☆
入門盤 賛否両論 実験作
Medusa|メドゥーサ
オリジナルアルバム – 15作目 (2017)
Obsidian|オブシディアン
オリジナルアルバム – 16作目 (2020)
|耽美度:★★★☆☆
|総合評価:★★★★☆
入門盤 賛否両論 通好み スルメ盤