Contents
- 1ゼロ年代の一大トレンドとなったメロディック・メタルコアのルーツ、スウェーデンはイエテボリのトップ・メロデス・バンドは、アメリカ進出に成功した世界的なアリーナバンドとしてメロデス界隈から一抜け!?
- 1...1イエテボリ系メロデスの出世頭!?
- 1...2元祖メロデス〈DARK TRANQUILLITY〉は兄弟バンド!?
- 1...3IN FLAMESはメロデスのパイオニア!?
- 1...4IN FLAMESはメロディック・メタルコアの元ネタ!?
- 1...5IN FLAMESの音楽性は!?
- 1...6アメリカン・トレンドへの接近で賛否超論!?
- 1...7IN FLAMESのバンド体制は!?
- 1.1IN FLAMES|イン・フレイムス|DISCOGRAPHY
- 1.1.1Lunar Strain|ルナー・ストレイン
- 1.1.2ubterranean|サブテレニアン
- 1.1.3The Jester Race|ザ・ジェスター・レース
- 1.1.4Whoracle|ホラクル
- 1.1.5Colony|コロニー
- 1.1.6Clayman|クレイマン
- 1.1.7Reroute to Remain|リルート・トゥ・リメイン
- 1.1.8Soundtrack to Your Escape|サウンドトラック・トゥ・ユア・エスケープ
- 1.1.9Come Clarity |カム・クラリティ
- 1.1.10A Sense of Purpose|ア・センス・オブ・パーパス
- 1.1.11Sounds of a Playground Fading|サウンズ・オブ・ア・プレイグラウンド・フェイディング
- 1.1.12Siren Charms|サイレン・チャームズ
- 1.1.13Battles|バトルズ
- 1.1.14I, the Mask|アイ,ザ・マスク
- 1.1.15Foregone|フォーゴーン
- 1.1CEREMONIAL OATH|セレモニアル・オース|DISCOGRAPHY
- 1.1.1Lost Name of God|ロスト・ネーム・オブ・ゴッド
- 1.1.2The Book of Truth|ザ・ブック・オブ・トゥルース
- 1.1.3Carpet |カーペット
- 1.2DIMENSION ZERO|ディメンション・ゼロ|DISCOGRAPHY
- 1.2.1Penetrations from the Lost World|ペネトレイション・フロム・ザ・ロスト・ワールド
- 1.2.2Silent Night Fever|サイレント・ナイト・フイーバー
- 1.2.3This Is Hell|ディス・イズ・ヘル
- 1.2.4He Who Shall Not Bleed|ヒー・フー・シャル・ノット・ブリード
- 1.3HAMMERFALL|ハンマーフォール|DISCOGRAPHY
- 1.3.1Glory to the Brave|グローリー・トゥ・ザ・ブレイヴ
- 1.3.2Legacy of Kings|レガシィ・オブ・キングス
- 1.3.3Renegade|レネゲイド
- 1.4CYHRA|サイラ|DISCOGRAPHY
- 1.4.1Letters to Myself|レターズ・トゥ・マイセルフ
- 1.4.2No Halos in Hell|ノー・ヘイローズ・イン・ヘル
- 1.5THE HALO EFFECT|ザ・ヘイロー・エフェクト|DISCOGRAPHY
- 1.5.1Days of the Lost |デイズ・オブ・ザ・ロスト
IN FLAMES|イン・フレイムス|DISCOGRAPHY
Lunar Strain|ルナー・ストレイン
スタジオ・フルアルバム – 1作目 (1994年)
世界の主要デスメタルシーンで、メロディ,叙情性,耽美性を押し出すプロト・メロデス・グループが同時多発的に登場し、そのスタイルが周知されて広がりを見せた時期にリリースされたデビューアルバム。
日本でもメディアがメロデスのプッシュを進めていたタイミングだったこともあり、1年ほどは日本盤が未発売だったにもかかわらず、かなりのヒット作となりました。
主にトラッド/フォークに源泉を求めたメロ/エモ/耽美要素の選択や、メロディをリフワークに織り込む“メロリフ”手法など、この時点でのメロデスとしての音楽的メソッドの基礎は、その大半が兄弟バンド〈DARK TRANQUILLITY〉によるメロデスの記念碑的作品『Skydancer(1st)』から流用されています。
トラッド・ゴシック的なパートや小曲、流麗な女性ヴォーカルのフィーチャーなどに耽美/叙情要素を頼る手法も、まさに『Skydancer』で展開されていたもの。
そこに自分たちなりのセンスを反映させて、なんとかカラーを確立させようという段階ですが、あえて差異を挙げれば、ややスピード控えめで落ち着いた印象が強目なことぐらいで、まだまだ明確な独自性を打ち出せているとはいえず、〈DARK TRANQUILLITY〉ファミリーの立場をエクスキューズに許されているような状態です。
とはいえ、兄弟バンドであり志向性も共通していることから原点に対する理解度は確かで、楽曲の出来栄えもやや波があるもののおおむね良好であり、中でも、のちに4thアルバムで再録もされるファストなT-01は名曲。
ストレスなく聴きとおせるだけの仕上がりは見せており、オリジナリティに難があることを除けば、かなりの力作と言っていいでしょう。
|メロエモ度:★★★★☆
|耽美度:★★★☆☆
|トレン度:★★☆☆☆
|ポップネス:★★★☆☆
|総合評価:★★★★★
殿堂入り 代表作 入門盤
ubterranean|サブテレニアン
ミニアルバム:EP (1995年)
泣きのギターフレーズが満載でメロスピ要素も持ったエモーショナル&メロディアスな作風が、デスメタルに拒否感のあるリスナーにまで広くアピールしたことで名曲として人気の高いナンバー、「Stand Ablaze」を含むEP。
本作のみ、スウェーデンの〈DAWN〉のヘンケ・フォルスがフロントマンを務めています。
作風は続く『The Jester Race(2nd)』に近く、すでに〈DARK TRANQUILLITY〉のフォロワーからは抜け出して独自のカラーを打ち出すことに成功。
個々の楽曲の水準が高いことに加え、インストの小曲を含む5曲入りEPという無駄の無い仕様が幸いして高密度でもあるため、古参ファンからは最高傑作に挙げられることも少なくありません。
のちの、『Lunar Strain(1st)』日本盤には本作がカップリングされ、日本人気の開拓にひと役かうことになりました。
|メロエモ度:★★★★★
|耽美度:★★★★☆
|トレン度:★☆☆☆☆
|ポップネス:★★★☆☆
|総合評価:★★★★★
代表作 入門盤 実験作
The Jester Race|ザ・ジェスター・レース
スタジオ・フルアルバム – 2作目 (1996年)
ようやく独自性が強まってIN FLAMESなりのメロデスが押し出された先のミニアルバム、『Subterranean』のスタイルを踏襲したアルバム。
『Lunar Strain(1st)』での〈DARK TRANQUILLITY〉メソッドからはやや距離を置き、いくらかの新機軸も導入したことで、楽曲の構成要素については前作と大きな差異が無いにもかかわらず、かなり印象の異なるサウンドに仕上がっています。
本作の特徴として挙げられるのは、まずは、オーセンティックなヘヴィメタル/ハードロックへの接近で、ここでは、いわゆるメロディック・スピードメタル/パワーメタルや、より古典的なメヴィメタル/ハードロックをベースとした曲が増加しています。
その配合メソッドは、前年世に出たフィンランドの〈SENTENCED〉によるメロデス名盤、『Amok(3rd)』がひとつのヒントとなったと思しきもので、特にT-05やT-06あたりにはその影響が見てとれ、それはここから数作において繰り返されてゆきます。
続いては、エクストリミティを落としたメロディ/叙情性の強化/拡張で、前作以上にスピードやアグレッションは控えめに、ダウンテンポな湿度の高い楽曲/パートが増加しており、また、主にギターフレーズやソロを頼る手法となりますが、エモーショナルなメロディパートの比重も跳ね上がっています。
さらには、前作のトラッド/フォーク由来のメロディだけでなく、ワルツ風味などクラシックの要素が強まって、ある種ネオクラシカル的な曲も見られるという点でも、旧来のメタル様式美との互換性が増しており、これらの特徴があればこそ、保守的なリスナーも取り込んで一般メタラーの間に確固たる支持層を築けたのは確実でしょう。
メロデスのフラッグシップを担う立場としては、先達の手法に頼り気味で核を欠いている弱さは気になりますが、独自のスタイルの確立ついてはひとまずある程度の結果を出していますし、ややムラはあるものの印象に残る佳曲も多く、クオリティについても上々なものと言えます。
なお、日本盤旧規格のみアートワークが異なっていますが、通常仕様のカバーアートは典型的なメタル的幼稚さが強く褒められたものではないので、美観にこだわるならば比較的センスの良いこちらの方がオススメです。
|メロエモ度:★★★★★
|耽美度:★★★★☆
|トレン度:★☆☆☆☆
|ポップネス:★★★☆☆
|総合評価:★★★★☆
代表作 入門盤 実験作
Whoracle|ホラクル
スタジオ・フルアルバム – 3作目 (1997年)
手法/要素/雰囲気、そのほぼ全てにおいて前作を踏襲し、そのブラッシュアップ/アップグレードのみに注力した作品…という説明でおおかたは言い尽くせるアルバム。
その甲斐あって、単純な前作との比較であれば、楽曲はこなれてきてアベレージも向上してはいますが、かといって、その伸び幅はほんのささやかなもので、目をみはるほど飛躍的な向上が見られるわけではありません。
何より、その選択した方向性から、作風に変化を与えて幅を広げるような新機軸も一切見らるわけもなく、あえて違いを挙げるならば、本作ではファストチューンを含めたアップテンポに力が入っており、その数も増していることぐらい。
そもそも前作自体が、確かに聴き所の多い優れた作品ではあったものの、その現状維持だけで手放しに賞賛できるほどには奇跡的なレベルの傑作というわけでなかったため、その踏襲だけではどうしてもやや頭打ちの印象は拭えませんが、スタイルが定まってまだ2作目というこもあり、まだマンネリ扱いはさすがに少々気の毒ともいえます。
少なくとも、ファストチューンについては魅力的な佳曲ぞろいに仕上げてきているので、ここは、同一スタイルでの練度を上げたという点を好意的に捉え、良作と評しておいて差し支えないでしょう。
|メロエモ度:★★★★☆
|耽美度:★★★☆☆
|トレン度:★☆☆☆☆
|ポップネス:★★★☆☆
|総合評価:★★★★☆
入門盤
Colony|コロニー
スタジオ・フルアルバム – 4作目 (1999年)
本作もまた、手法/要素/雰囲気、そのほぼ全てにおいて前々作〜前作を踏襲し、そのブラッシュアップ/アップグレードのみに注力した作品…という説明で言い尽くせるアルバム。
世間的な位置付けは、人気急騰の中でドロップされた決定盤といったところなのでしょうが、前作との比較でいえば、さほど上への伸びも無ければ横への広がりも無く、下方へのグレードダウンこそ目立ちはしないものの、スタイルの熟成は前作の時点で止まっているため、クリエイティヴ面ではいよいよ完全なる頭打ちとしか言うほかありません。
このタイミングで『Lunar Strain(1st)』の名曲を再録するあたりも、テコ入れ感が漂います。
とはいえ、ファストなT-01やT-03あたりは高水準安定の出来栄えですし、全体的にもおおむね及第点はキープしており、クオリティにのみに限れば、ターニングポイントの2作目『The Jester Race』から本作までは極端な開きはありません。
そのため、時系列の意味を無視するならば、“ヒナ鳥効果”で最初に聴いた1枚をベスト認定してしまう可能性はあるでしょう。
|メロエモ度:★★★☆☆
|耽美度:★★★☆☆
|トレン度:★☆☆☆☆
|ポップネス:★★★☆☆
|総合評価:★★★★☆
入門盤
Clayman|クレイマン
スタジオ・フルアルバム – 5作目 (2000年)
アメリカを中心とした世界的なニューメタル・ブーム時代を背景にした作品で、『The Jester Race(2nd)』以から続いたIN FLAMES流メロデスと、そのアメリカメジャーのヘヴィ・ミュージックへと大接近する次作以降との緩衝地帯として、境界線に位置する作品。
……と、一般には見なされており、事実そういった要素は内包されてはいるとはいえ、広い層にアピールしうるわかりやすいポップネスの強化という部分はともかくとして、ニューメタル的要素と言えそうなエモなクリーンヴォイスの併用やエレクトロニックなテクスチャーなどは、あくまでもごくわずかな部分的なものに過ぎません。
本作は、それと同時に直近3作の総決算の最終アップグレード盤といった側面も持つ作品であり、むしろその要素の方こそ全面的に主張しています。
本作のメジャーを意識した作風には、メロデスとしては「ポップでキャッチーに過ぎる」という批判もあり、そこが賛否両論の焦点になりがち。
しかし、そもそもメロデス・シーンにおけるIN FLAMESは、パイオニアに数えながらも独創性や革新性に乏しいところを、ポピュラリティ全ぶりな情動喚起特化の作風を武器にフラッグシップの座にのし上がったという位置付けであり、その前提を考えれば、門外漢にもわかりやすい“キャッチー道”の邁進を選ぶのは必然以外の何ものでもないでしょう。
やや変化に乏しく突出した曲も見られず、ましてや初期のようなアンセミックな強力な名曲など望むべくもありませんが、全体的にクオリティが底上げされているので平均値は高く、数値的なアベレージにおいては過去最高といってもよいものです。
|メロエモ度:★★★☆☆
|耽美度:★★★☆☆
|トレン度:★★☆☆☆
|ポップネス:★★★★☆
|総合評価:★★★★★
殿堂入り 代表作 入門盤 スルメ盤 実験作
Reroute to Remain|リルート・トゥ・リメイン
スタジオ・フルアルバム – 6作目 (2002年)
音楽性を、本格的にアメリカ・マーケットをターゲットに据えたものへとチューンニングを施し、実際にインディチャートながら最高13位という実績を上げて、キャリアにおけるターニングポイントにもなったと同時に、音楽性の変化が賛否両論も巻き起こしたアルバム。
本作では、ニューメタルの中でも俗に「歌モノ系」「エモメロ系」などとも称される、クリーンヴォイスによるエモーショナルでキャッチーなヴォーカルラインを多用したスタイルと、本来のスウェディッシュ・メロデスを掛け合わせる手法をとっています。
必然的に、グルーヴィーなダウンテンポが多用されスピードは控えめですが、これについては、そもそもが前身となった〈CEREMONIAL OATH〉時代から彼らが用いてきた手法でもあるので、急な変節とも言えないでしょう。
また、エレクトロニカルなサウンドに関しては、前作と同様で部分的にわずかに用いる程度。
クリーンヴォーカルでの歌唱スタイルにジョナサン・デイヴィス(KOЯN)への寄せ過ぎが目立つのは、さすがにベタで気恥ずかしさを感じさせますが、ここでは、同時代的なトレンドと従来のメロデスのスタイルと美意識が意外にも良い塩梅で拮抗しており、偶発的な結果とはいえ、独自の味わいを醸し出しているとともに、狙い過ぎのあざとさやいやらしさを押さえ込んでいる点は評価できます。
個々の楽曲を見てもT-03,T-08,T-12を中心に佳曲は多く、また、この時代特有の大容量主義のあおりを受けた全14曲というボリュームの割には、比較的アラも少なくアベレージは高めと、なかなかの健闘ぶりを見せています。
|メロエモ度:★★★★★
|耽美度:★★★☆☆
|トレン度:★★★★☆
|ポップネス:★★★★★
|総合評価:★★★★☆
入門盤 賛否両論 実験作
Soundtrack to Your Escape|サウンドトラック・トゥ・ユア・エスケープ
スタジオ・フルアルバム – 7作目 (2004年)
アメリカを中心としたヘヴィミュージックのトレンドを視野に入れた、ワールドワイドなマーケティング最重視ベクトルでの第2弾。
実際に本作は、前作の米インディーチャートから出世して、メジャーチャートのビルボードへのランクインを実現した最初のアルバムという成果を上げましたが、前作と同様にファンの中ではマイナス評価の目立つアルバムです。
基本的なコンセプトの方向や楽曲の構成要素ついては、ほぼ前作の延長線上にあると言ってよいものですが、音楽性はマイナーチェンジが施されており、作品としてやや印象が変化しつつあります。
前作においては、従来のメロデス・サウンドと異質なモダン/トレンド要素とのクロスオーバーに際して、独自に工夫を凝らしていくつものメソッドを試みた結果、作風の多様性が増していたと同時に、同様のスタイルの中ではやや特異なミスマッチの妙のようなものが生じていました。
一方、本作ではある程度焦点を絞ったことでまとまりが出てきたものの、反面、クロスオーバーによる副産物はさほど得られないため、前作での独自の味わいも失われており、おまけに楽曲そのもののアベレージも低下気味です。
|メロエモ度:★★★☆☆
|耽美度:★★☆☆☆
|トレン度:★★★★☆
|ポップネス:★★★★☆
|総合評価:★★★☆☆
賛否両論 スルメ盤
Come Clarity |カム・クラリティ
スタジオ・フルアルバム – 8作目 (2006年)
本格的に、アメリカを中心とするヘヴィミュージックのトレンドを意識した、マーケティング最重視の戦略展開をに手を染め、賛否両論を巻き起こしながらも商業的には成果を上げ続けてはや3作目。
本作では、各国チャートでの好成績にとどまらず、メインターゲットのアメリカマーケットでは、インディーチャートから出世して、メジャーのビルボードへキャリア初のランクインを果たし、セールスにおいてもキャリア史上最高を記録するというさらなる飛躍を遂げます。
ここでの音楽性には、シーンの移り変わりに合わせたさらなるマイナーチェンジが施され、前作までの“メロデス・ミーツ・ニューメタル”のクロスオーバー・アプローチから、ヘヴィミュージックの新たなトレンドとして一時代を築くメタルコアのステレオタイプへと接近しています。
ここでいうメタルコアは、北欧メロデス/デスラッシュの影響下にある「メロデスコア=メロディック・メタルコア」の一派を指すもので、主に〈AT THE GATES〉直系のリフワークを用いたスタイルが主流。
それらの特色が、「メロデス色濃厚でエクストリミティ強め」であることから、そのステレオタイプへの接近を、単純に「アグレッシヴになった」「メロデス度が増した」と好意的に捉える向きも多く、新規ファンを狙ってモダン路線へと舵を切って以降では、オールドファンへのアピールにもそれなりに成功できた1枚となりました。
しかし、クロスオーバーのクリエイティヴィティの面で見ると、同じトレンド追従型と評される直近2作…特に『Reroute to Remain(6th)』では、まだ創作者としてのこだわりが感じられ、同ジャンル内で差別化を図れるだけの創造の成果が見られたのに対して、本作は、北欧メロデス・オリジネイターの一角たる彼らが、そのメソッドを丸コピーして産まれた派生ジャンルに追従しただけに終わっています。
ブレイク後のIN FLAMESは、もはや(音楽スタイルではなく活動・創作の姿勢/動機という意味での)産業ロックと呼んで差し支えない存在となっていますが、その意味では本作は、セルアウトしたと評判の良くない直近2作以上に、より産業ロックらしいとも言えるでしょう。
|メロエモ度:★★☆☆☆
|耽美度:★★☆☆☆
|トレン度:★★★★★
|ポップネス:★★★☆☆
|総合評価:★★★☆☆
代表作 入門盤 賛否両論 実験作
A Sense of Purpose|ア・センス・オブ・パーパス
スタジオ・フルアルバム – 9作目 (2008年)
Sounds of a Playground Fading|サウンズ・オブ・ア・プレイグラウンド・フェイディング
スタジオ・フルアルバム – 10作目 (2011年)
Siren Charms|サイレン・チャームズ
スタジオ・フルアルバム – 11作目 (2014年)
Battles|バトルズ
スタジオ・フルアルバム – 12作目 (2016年)
I, the Mask|アイ,ザ・マスク
スタジオ・フルアルバム – 13作目 (2019年)
Foregone|フォーゴーン
スタジオ・フルアルバム – 14作目 (2023年)