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★ DEFTONES(デフトーンズ)ディコグラフィー ★ このアルバムがスゴイ!?|ニューメタル界のマスター・オブ・エモメタル!メロディアス&メランコリックな耽美ヘヴィネスで異彩を放つ孤高のアート派バンド!!…必聴アルバムは?

DEFTONES_Logo ◆ D, E, F, G
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DEFTONES|DISCOGRAPHY

Adrenaline|アドレナリン

DEFTONES_Adrenaline

オリジナルアルバム – 1作目 (1995年)

KORNフォロアーの先駆け的な立ち位置で世に出たデビュー作。
アルバム自体はテリー・デイトのプロデュースでありながら、シークレットトラックはロス・ロビンソンが手がけており、音楽性についても“KORN&ロスロビ”の影響下にあり、それなくしては存在しえなかったことは明々白々。
とはいえ、KORNの1st共にニューメタルの原点にしてマスターピースのひとつとして、後年に語り継がれる挙げれられる重要作です。そして彼らのアイデンティティ確立の道の始まりとなります。

いわゆる、“エモコア”系のポスト・ハードコアと、その原点であるニューウェイヴ/ポスト・パンクをルーツにした、メランコリックなエモーションはすでに健在ですが、ここでは、全体的にはKORN直系のロウでラフな激情型ヘヴィネスと内省的なメロディが渦巻く、躁鬱的な展開が主軸。
ドリーミーな浮遊感と陰鬱で甘美なサイケデリアという、後年の作風の軸となるエッセンスはまだ希薄です。

スタイルが固まる前の過渡期の作品とはいえ、単なるKORNフォローには収まらないポテンシャルは感じられますし、初期衝動型のエクストリミティが支配した、DEFTONESのキャリア上でも類を見ない1枚として、特異な存在感を示しています。

T-01をはじめ名曲も多く、特にT-06は彼らの全キャリア中でも最もハードコアでアグレッシヴな作風で知られる、今となっては異色のキラーチュン。

|ニューメタ度:★★★★☆
|ヘヴィネス:★★★★★
|耽美度:★★☆☆☆
|プログレ度:★☆☆☆☆
|トリップ度:★☆☆☆☆
|総合評価:★★★★★

殿堂入り 代表作 賛否両論 通好み

Around the Fur|アラウンド・ザ・ファー

DEFTONES_Around_the_Fur

オリジナルアルバム – 2作目 (1997年)

初期衝動を押し出された前作と、ひとつのスタイルの完成を見せた次作とを、つなぐ位置付けのアルバム。

前作を踏襲されたアグレッションとヘヴィネスの比重はまだまだ高めで、代表曲でもあるT-01やT-06あたりはダーティなシャウト・ヴォーカルでの表現が主体となった曲です。

しかし、サウンドが整理されたと同時に複雑化も進んでおり、さらに彼らの代名詞となる浮遊感のあるメロディやメロウなエモーションが強調されて、曲によってはダークなサイケデリアとプログレ的な変則性も目立つようになり、時には初期のTOOLなども想起させる仕上がりです。

メロディ重視のエモ路線に傾きながらも、まだ完全に方向性が固定しきれていないあたりに、アイデンティティを模索している過渡期の作品であることを実感させますが、単なるKORNフォロアーの域からは完全に脱却しており、現在につながるスタイルの基礎は固まりつつあります。

|ニューメタ度:★★★★★
|ヘヴィネス:★★★☆☆
|耽美度:★★☆☆☆
|プログレ度:★★☆☆☆
|トリップ度:★★☆☆☆
|総合評価:★★★★☆

代表作 入門盤 通好み スルメ盤 実験作

White Pony|ホワイト・ポニー

DEFTONES_White_Pony

オリジナルアルバム – 3作目 (2000年)

本作は、エモーショナル/メロディアスな面が強調された2ndの作風をさらに推し進めたアルバム。
DEFTONESキャリアにおいてはひとつの頂点にあたる、名実ともにバンドの代表作と呼べるアルバムであり、ニューメタル・ムーヴメントを象徴する名盤としても確実に挙げられる1枚です。

これまでのダーティな歌唱も聴かせるアグレッシヴな曲はそのままに、一方の、エモーショナルなメロディや浮遊感のあるサイケデリアを持つ曲には、それに特化したブラッシュアップが施されており、曲の構成要素に変化は無いものの、各曲ごとの方向性が明瞭に際立ったと同時に、アルバムとしても多様性が印象付けられています。

1stの“激情”や2ndの“混沌”を好んで、それぞれをベストとするリスナーもおり、そういった層からの評価が別れるのも必然ですが、デビュー作からの流れのひとつの到達点にあって、それに見合うだけの完成度と存在感を提示したという事実は揺るぎません。

ゲストも迎えており、T-04ではではSTONE TEMPLE PILOTSのスコット・ウェイランド、T-10ではTOOLのメイナード・ジェームズ・キーナンをフィーチャー。なお、T-07の女性ヴォーカルは、俳優でもあるロドリーン・ゲツィックです。

|ニューメタ度:★★★★★
|ヘヴィネス:★★★☆☆
|耽美度:★★★★☆
|プログレ度:★★☆☆☆
|トリップ度:★★★☆☆
|総合評価:★★★★★

殿堂入り 代表作 入門盤

Deftones|デフトーンズ

DEFTONES_Deftones

オリジナルアルバム – 4作目 (2003年)

“Around the Fur(2nd)”で方向性が定まったDEFTONESサウンドは、前作でひとまずの完成を見せました。
それはここでも踏襲されており、もはや定番とも言えるスタイルの曲からは、様式化が進んだことによる行き詰まりさえも感じさせます。

そこで本作からは、定番のスタイルを維持しつつも新たな要素の導入を試みており、さらなる発展系と次の一手を模索している様子はうかがえます。しかし、再び発展途上な空気が漂う、過渡期特有のアルバムにもなっています。

ここでの新機軸と言えるエッセンスが確認できる曲は、ややテクニカルで変則的なリズムや展開を見せるT-01や、エレクトロニックなダブ風味を取り入れたトリップホップ的なT-08、ヘヴィ・サウンドを排除した緩やかなネオサイケ風のT-10といったところ。
これらは、これ以降に顕著となるモダン・プログレ/ポスト・ロック的な作風や、アグレッションを抑えたドリーミーでアトモスフェリックな作風へとつながってゆきます。

ブームとしてのニューメタル・ムーヴメントがピークにあった時期でもあり、セールス的にはここが絶頂期でした。
しかし本作は、新機軸にこそ注目すべき聴きどころが見られるものの、定番路線を含めたアルバム全体では及第点がせいぜいというところ。DEFTONESのカタログの中では、やや大きなアピール要素を欠いた1枚となりました。

|ニューメタ度:★★★☆☆
|ヘヴィネス:★★★☆☆
|耽美度:★★★★☆
|プログレ度:★★★☆☆
|トリップ度:★★★☆☆
|総合評価:★★★☆☆

賛否両論 スルメ盤 実験作

Saturday Night Wrist|サタデイ・ナイト・リスト

DEFTONES_Saturday_Night_Wrist

オリジナルアルバム – 5作目 (2006年)

DEFTONESサウンドにおける重要なエッセンスとして欠かすことのできないものとなった、メロウでドリーミーな耽美テイストを極めたとも言えるアルバム。

一般的には、この当時リバイバル傾向にあった、“シューゲイザー”から影響が取りざたされがちです。

しかし、実際に背景にあるのはそれに限ったものではなく、“シューゲイザー”が一派閥として席を置いていたニューウェイヴ/オルタナティヴ・ロック系の“ネオ-サイケデリック”界隈から、ストーナー・ロックやモダン・プログレ/ポスト・ロックにまで及ぶ、80年代から90年代にかけてのアトモスフェリックなサイケデリック・サウンド全般の蓄積がそこにあります。

そして、それらの中から取捨選択されたものが、DEFTONESなりにアレンジされて、本作に織り込まれています。

一方で、全体的にヘヴィネスが減退気味で、おなじみのエモテイストもやや抑制されており、どちらのベクトルでも過剰さは薄めです。

とはいえ、ドリーミーな耽美サイケ路線が多くを占める中でも、曲によって異なる表情が現れますし、定番のヘヴィグルーヴ・ナンバーやプログレ風の展開を見せる曲もあるなど、多彩で画一的な仕上がりには陥っていません。

いずれにせよ、このアプローチにおいては本作がピークの位置しており、好みは分かれる面は否めないものの、全キャリア中でも一二を争う名盤と呼びうる見事な出来栄えです。

|ニューメタ度:★★☆☆☆
|ヘヴィネス:★★★☆☆
|耽美度:★★★★☆
|プログレ度:★★★★☆
|トリップ度:★★★★☆
|総合評価:★★★★★

殿堂入り 賛否両論 通好み 実験作

Diamond Eyes|ダイヤモンド・アイズ

DEFTONES_Diamond_Eyes

オリジナルアルバム – 6作目 (2010年)

ベーシストのチ・チェンに代わって、DEFTONESに指針を示した重要グループ『QUICKSAND』の、セルジオ・ベガが加入した第一弾。
本作は前作からは一転、ドリーミーなサイケデリアよりも、ヘヴィでアグレッシヴな側面が押し出されたアルバムとなりました。
とはいっても、単に以前のニューメタルに回帰したというわけではなく、曲によっては90年代のヘヴィグルーヴ黄金期を思わせるような硬質なヘヴィサウンドも繰り出してきます。

また、本家のメンバーの加入という、ある意味での“お墨付き”を得たことで、これまでも折に触れて控えめに見せていた、QUICKSAND風リフワークも全面的に解放しており、これも90年代の匂いをブーストさせています。

また、近年のジェント風味のややテクニカルな方向性や、耽美なアトモスフェアの漂うゴシック・プログレ/ポスト・ロック路線、といったベクトルでもアップデートも見られます。

そこからは、彼らがまだ現在進行形であることが確認できますが、90年代のグルーヴメタルを時代を経て積み上げてきたメソッドで再構築しているようにも感じられるサウンドからは、懐かしさと新しさが同居したような空気も漂ってきます。

|ニューメタ度:★★☆☆☆
|ヘヴィネス:★★★★☆
|耽美度:★★★★☆
|プログレ度:★★★☆☆
|トリップ度:★★★☆☆
|総合評価:★★★★★

殿堂入り 賛否両論 通好み 実験作

Koi No Yokan|コイ・ノ・ヨカン:恋の予感

DEFTONES_Koi_No_Yokan

オリジナルアルバム – 7作目 (2012年)

“ホワポ”こと“White Pony(3rd)”でひとつのスタイルの完成を見て以来、そこに新機軸を取り入れながら模索してきた試みが、その集大成としての“DEFTONES・バージョン2”の基本形へと、ようやく結実してきたようなアルバム。

ヘヴィネスと耽美メロディのせめぎ合いは、どちらにも傾き過ぎない無難なバランスを落とし所に選んでいますが、同じヘヴィ・チューンひとつを取っても、ニューメタル風, グルーヴメタル風, ドゥーム/ストーナー風, ジェント風など、曲によってやや毛色の異なるアプローチを用いて仕立てられ、画一的なヘヴィ・サウンドには陥っていません。

スタンダードであるだけに、本作独自のカラーといったものは希薄で、「優等生アルバム」といった安定感重視の作風とも言えます。
とはいえ、その枠の中で適度な実験も交えつつ高いレベルにまとめた良作であり、そのクセの無さもあって間口の広い1枚に仕上がっています。

|ニューメタ度:★★☆☆☆
|ヘヴィネス:★★★★☆
|耽美度:★★★☆☆
|プログレ度:★★★☆☆
|トリップ度:★★☆☆☆
|総合評価:★★★★☆

入門盤

Gore|ゴア

DEFTONES_Gore

オリジナルアルバム – 8作目 (2016年)

雰囲気や質感は概ね前作の流れをくみながらも、再びヘヴィネスよりもメロディに力点が置かれ、それが大きく際立ったつくりのアルバム。

メロディ路線の作風としては、すでに“White Pony(3rd)”や“Saturday Night Wrist(5th)”がありますが、それらとはやや雰囲気が異なったもので、簡単に言うなら“ポップでキャッチー”な作風です。

ここでのメロディは、過去に見られた耽美なアトモスフィアが重視されたものよりも、明確にキャッチーなフックを意識した傾向が見られ、ライヴでオーディエンスが合唱できるような、わかりやすいポップネスを持ったものさえあります。

曲調も、ニューメタルよりもMUSEなどの英国/欧州系のモダンプログレに近い雰囲気を漂わせた曲が多く、DEFTONESの基本サウンドを下敷きにしながらも、過去の作品とはやや印象の異なるひと味違った個性を主張した、意欲作と言っていいでしょう。

|ニューメタ度:★★☆☆☆
|ヘヴィネス:★★★★☆
|耽美度:★★★☆☆
|プログレ度:★★★☆☆
|トリップ度:★★☆☆☆
|総合評価:★★★★☆

入門盤
Gore
ハードロック¥1,630デフトーンズ

Ohms|オームズ

DEFTONES_Ohms

オリジナルアルバム – 9作目 (2020年)

若干のマイナーチェンジが施されてはいるものの、基本的には“Koi No Yokan(7th)”にも通じる、現在の彼らのスタンダードとも言えそうなオーソドックスな“DEFTONESスタイル”。

あえて言えば、ここでは剥き出しの“激情”が最初期を思わせる、生々しく荒々しいアグレッションを部分的な味付けに用いており、そこは、オールドファンにはやや懐かしく、新規ファンには新鮮に感じられるポイントとなるかもしれません。

ある面では、熱心なファンにとっては安定感があって安心できる…そうでない者にとってはやや代わり映えのしないアルバムとも言うことができます。
確かに、ひとつのアルバムとしての明確な個性は希薄で、やや無難な印象は拭えないものの、非常に高いレベルで安定しつつ高品質な作品に結実していることも、また揺らぎようのない事実。
過去作すべてをコンプリートしてきたリスナーでも、本作が入り口となるご新規でも、相応の満足度が得られる安心の1枚です。

何はともあれ、基本スタイルを繰り返すグループの後期/末期作品につきものの、ネタ切れや手癖に任せた曲づくりが重なったことによる“劣化”がそれほど見えないのは、評価に値します。
それは、確かな地力の強さを感じさせる部分でもありますし、真の頂点を極めないまま模索を続ける“万年発展途上バンド”ならではの一面とも考えられます。

|ニューメタ度:★★☆☆☆
|ヘヴィネス:★★★★☆
|耽美度:★★★☆☆
|プログレ度:★★★☆☆
|トリップ度:★★☆☆☆
|総合評価:★★★★☆

入門盤
Ohms
ハードロック¥1,630デフトーンズ

DEFTONES|DISCOGRAPHY

B-Sides & Rarities |Bサイド・アンド・レアリティーズ

DEFTONES_B_Sides_&_Raritie

コンピレーションアルバム (2005年)

Covers|カバーズ

DEFTONES_Covers

コンピレーションアルバム (2011年)

カバー曲を集めたアルバムですが、既発曲が中心であり、半数に及ぶ5曲は“B-Sides & Rarities”に収録されていたもの。

どの曲も、シッカリとDEFTONESサウンドに則ったアレンジが施されていますが、あくまでも、そのアレンジに適した曲調のタイトルが選ばれています。
また、仕上がりもやや画一的であり、カバーアルバムの醍醐味力のひとつである意外性という点では、やや物足りなさの残る選曲&アレンジです。

|選  曲:★★★☆☆
|アレンジ:★★★☆☆
|ユニーク度:★★★★☆
|耽 美 度:★★★★☆
|ヘヴィネス:★★☆☆☆
|総合評価:★★★☆☆

賛否両論 通好み スルメ盤 お布施
Covers
ハードロック¥1,630デフトーンズ
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