Contents
- 1カリスマティックなヴォーカリストとギタリストを有し、グランジ, ストーナー, スラッジの原型となるヘヴィロックサウンドをつくり上げUSヘヴィシーンの歴史を変えたと評される伝説的ハードコアバンド!!
- 1.1BLACK FLAG|DISCOGRAPHY
- 1.1.1Damaged|ダメージド
- 1.1.2My War|マイ・ウォー
- 1.1.3Family Man|ファミリィ・マン
- 1.1.4Slip It In|スリップ・イット・イン
- 1.1.5Loose Nut|ルース・ナット
- 1.1.6In My Head|イン・マイ・ヘッド
- 1.1.7What The...|ワット・ザ...
- 1.2Compilation albums
- 1.2.1Everything Went Black|エヴリシング・ウェント・ブラック
- 1.2.21982 Demos|1982 デモズ
- 1.2.3The First Four Years|ザ・ファースト・フォア・ユアーズ
- 1.2.4Wasted...Again|ウェステッド...アゲイン
- 1.3Live albums
- 1.3.1Live '84|ライヴ'84
- 1.3.2Who's Got the 10½|フーズ・ゴット・ザ・10½
- 1.3.3Live at the On Broadway 1982|ライヴ・アット・ジ・オン・ブロードウェイ 1982
カリスマティックなヴォーカリストとギタリストを有し、グランジ, ストーナー, スラッジの原型となるヘヴィロックサウンドをつくり上げUSヘヴィシーンの歴史を変えたと評される伝説的ハードコアバンド!!
BLACK FLAG(ブラック・フラッグ)は、アメリカ合衆国ロスアンゼルスを拠点とするハードコアバンド。
80年代のUSハードコアシーンではMISFITS(ミスフィッツ)やDEAD KENNEDYS(デッド・ケネディーズ)並ぶ大物として最重要バンドと見なされてカリスマ的な支持を集めており、スラッシュ以降のエクストリームメタルシーンへの影響力やそれらのアーティスト間での人気も高いことから、ヘヴィメタルファンでもそのバンド名くらいは知れ渡っているほどの知名度を持つ存在です。
バンドの創始者にしてハードコアの枠を超えたセンスを持つギタリストで、数多くのグランジ/ハーードコアバンドが在籍していたオルタナティヴロックレーベル『SST Records』のオーナーでもあるグレッグ・ギン。ストイックで鬼気迫るアジテーショナルなパフォーマンスでフロントマンを務め、のちにROLLINS BAND(ロリン・ズバンド)としてよりはアバ広い音楽性をを追求するヘンリー・ロリンズ。
この2人のカリスマミュージシャンを中心とした独創的なハードコアサウンドで、BLACK FLAGはアメリカンのオルタナティヴロックシーンでカルト的存在となり、もっとも大きな影響力を持ったバンドのひとつと認められるまでになります。
BLACK FLAGサウンドの特に大きな成果は、パンクシーン…特に英国パンクでは仮想敵として全否定されていた70年代ハードロックやヘヴィメタル、フリージャズやプログレッシヴロックなどを取り入れたことによります。
特にBLACK SABBATHに代表されるダウナーなヘヴィロックを取り入れた、スローでドゥーミィな楽曲は後続グループに大きな衝撃を与え、それに影響されたミュージシャンによって生み出されたのが、グランジやUSストーナーロック, スラッジコア/メタルなどダウナー系ヘヴィロックの原型であるとみなされています。
それらのジャンルや各種ハードコアはもちろんのこと、オルタナティヴロックからヘヴィグルーヴ,ニューメタル,スラッシュ/デスメタルなどまで、BLACK FLAGの影響の余波は広範囲に及んでいます。
BLACK FLAGは1986年の解散以来メンバーはそれぞれの活動にいそしんでいましたが、2000年代を迎えてからは、活動再開に消極/否定的なロリンズを除くメンバーを中心となって何度かのリユニオン活動を行っており、2013年の再結成の際には新作アルバムもリリースしています。しかし、残るメンバーの関係は良好とはいえず、新作も良い結果は残せていません。
BLACK FLAG|DISCOGRAPHY
Damaged|ダメージド
オリジナルアルバム – 1作目 (1981年)
この時点では比較的オーソドックスなハードコアパンスタイルが中心で、基本となるのはRAMONES(ラモーンズ)にも通じるロックンロールがベースとなったUSパンクルーツのハードコアですが、ROLLINS BANDでも聴けるようなブルーズ色の濃い楽曲も多く、時にはフルーリージャズ/プログレを思わせる展開も見せ、一筋縄ではいかないところを感じさせます。
USハードコアの顔役的なポジションでありながら、実のところアルバム丸ごと純粋にハードコアパンクと呼べるスタイルのアルバムはこの1作のみとなります。
|ロッキン度:★★★★☆
|オルタナ度:★★☆☆☆
|ヘヴィネス:★★☆☆☆
|スピード:★★★★☆
|総合評価:★★★★☆
殿堂入り 代表作 入門盤
My War|マイ・ウォー
オリジナルアルバム – 2作目 (1984年)
BLACK SABBATHからの影響とされるダウナーなヘヴィロックサウンドを導入したアルバムで、グランジ/USドゥーム/ストーナー/スラッジのルーツアルバムとして崇められています。
それらのヘヴィロックナンバーは後半に集中し、その他は前作の延長上にあるロックンロールベースの楽曲が大半を占めますが、かなり変則的な凝った展開を見せる楽曲が目立つようになり、また、ストレートな楽曲についてもパンクを超えたアグレッションを獲得しており、ハードコアらしさを感じさせるようになりました。
これ以降のヘヴィロックアプローチについては、『SST Records』に所属していたドゥームロックバンドSAINT VITUS(セイント・ヴァイタス)の影響もささやかれていますが、やはり元来のハードロック・フリークであるヘンリー・ロリンズの存在が大きいでしょう。
|ロッキン度:★★★☆☆
|オルタナ度:★★★★☆
|ヘヴィネス:★★★★☆
|スピード:★★★☆☆
|総合評価:★★★★★
殿堂入り 代表作 入門盤 通好み スルメ盤 実験作
Family Man|ファミリィ・マン
オリジナルアルバム – 3作目 (1984年)
前半は、ヘンリー・ロリンズのライフワークでもあるスポークン・ワード(語り)トラック。ジャムテイストのヴォーカル入り長編曲T-07を挟んで、残りは楽器隊によるインスト曲という構成となります。
どちらかというと熱心なファン向けのアイテムでビギナー向きではないので、優先順位でいえばそれほど高くはありません。
|ロッキン度:★★☆☆☆
|オルタナ度:★★★★★
|ヘヴィネス:★★★☆☆
|スピード:★★★☆☆
|総合評価:★★★★☆
賛否両論 通好み スルメ盤 実験作
Slip It In|スリップ・イット・イン
オリジナルアルバム – 4作目 (1984年)
ロックンロールベースの疾走感あふれるロッキンなハードコアサウンドでありながら、1stとは異なり重要な要素となる70年代ハードロック成分の割合が大幅に増えており、全体的に曲も長めでノリと勢いだけだはない凝った構成となっています。
グランジに代表される90年代アメリカンハードロック/ヘヴィロックの原点…プロト-グランジとも呼ぶべきヘヴィロックサウンドがここれ完成されており、前作と並んでBLACK FLAGがグランジのゴッドファザーと称される所以なっています。
また、この後UKハードコアの代名詞DISCHARGE(ディスチャージ)も70年代ハードロック/ヘヴィメタルを取り入れて物議を醸しますが、これはこの時期のBLACK FLAGに対するアンサーと考えることもできます。
|ロッキン度:★★★★☆
|オルタナ度:★★★★☆
|ヘヴィネス:★★★☆☆
|スピード:★★★☆☆
|総合評価:★★★★★+
殿堂入り 代表作 入門盤 賛否両論 通好み 実験作
Loose Nut|ルース・ナット
オリジナルアルバム – 5作目 (1985年)
In My Head|イン・マイ・ヘッド
オリジナルアルバム – 6作目 (1985年)
What The…|ワット・ザ…
オリジナルアルバム – 7作目 (2013年)
Compilation albums
Everything Went Black|エヴリシング・ウェント・ブラック
コンピレーションアルバム (1982年)
1982 Demos|1982 デモズ
コンピレーションアルバム (1982年)
The First Four Years|ザ・ファースト・フォア・ユアーズ
コンピレーションアルバム (1983年)
Wasted…Again|ウェステッド…アゲイン
コンピレーションアルバム (1987年)
Live albums
Live ’84|ライヴ’84
ライヴアルバム (1984年)
Who’s Got the 10½|フーズ・ゴット・ザ・10½
ライヴアルバム (1986年)
Live at the On Broadway 1982|ライヴ・アット・ジ・オン・ブロードウェイ 1982
ライヴアルバム (2010年