★ LILLIAN AXE(リリアン・アクス)ディコグラフィー ★ このアルバムがスゴイ!?|リリカルなメランコリアとエモーションが骨太ヘヴィネスと絶妙に混じり合う奇跡のサザングラムメタルバンド!!…必聴アルバムは?

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メランコリックでリリカルなメロディとサザンバンドならではの骨太なサウンドが見事に同居したサウンドで、グラムメタルムーヴメントの爛熟期のシーンで異彩を放った“ミュージシャンズ・ミュージシャン”系メロディックハード!!

LILLIAN AXE(リリアン・アクス)は、アメリカ南部のルイジアナ州ニューオーリンズを拠点とするハードロックバンド。
80年代末のグラムロック/LAメタルムーヴメント末期に登場したグループで、グラムメタルシーンの中ではSKID ROW(スキッド・ロウ)やEXTREME(エクストリーム)などと並んで最後発のグループにあたります。

グラムメタルのバブル期と、グルーヴメタルやグランジなどオルタナティヴロックの全盛期の端境期にあたるこの時期に登場したグラムメタルバンドには、自然とそれら両方の要素を持っていたりグラムメタルの類型からはみ出す音楽性を持っているケースも見られましたが、LILLIAN AXEも同様で、グラムメタル特有のポップネスを重視したスタイルではあるものの、やはりグラムメタルの類型に収まらない音楽性を内包したバンドでした。

彼らも、グラムメタルムーヴメントが完全に収束して、一部ではメタル史の恥部とみなされるようにまでなった90年代には、多くのグラムメタルバンドと同様に方向性の転換を余儀なくされ、グランジ/オルタナティヴシーンを意識したヘヴィネスとダークネスを強調した作風へと移行します。

LILLIAN AXEサウンドの大きな特徴は、グラムメタル特有のイケイケで能天気なバブリーポップネスとは一線を画した、リリカルなメランコリアの漂う独自のポップセンスで、90年代以降のヘヴィな作風になってからもそれは揺るがず、むしろそのメランコリックなメロディセンスを活かせるようになったことで、あらためて評価されるようになり独自のファン層を広げてゆきます。

しかし、セールス面で恵まれているわけではなく、レーベルの倒産などもあって1995年には一時解散。中心人物のスティーブ・ブレイズとドラマーでブレイズの実弟でもあるクレイグ・ヌネンマッハーはNEAR LIFE EXPERIENCEでLILLIAN AXEの作風にさらなるヘヴィネスと実験性を加えたサウンドを追求していましたが、1999年には活動再開。以後現在まで活動を続けていますが活動はやや不安定でメンバーの入れ替わりも激しく、現在のオリジナルメンバーは中心人物のスティーブ・ブレイズとベーシストのマイケル・マックス・ダービーのみとなっています。
それでも、ミュージシャンシップあふれた活動を続けた結果、LILLIAN AXEは“ミュージシャンズ・ミュージシャン”的な立ち位置を築いており、ジャズ, ブルース, R&B, ロックンロールなどルーツミュージック系のアーティストで占められていた『ルイジアナ音楽殿堂』に、ハードロックバンドとした初めて選出されるという栄誉も得ています。

また、LILLIAN AXEは意外なファミリーツリーを持っていることでも知られ、クレイグ・ヌネンマッハー(Craig Nunenmacher)が、同郷のスラッジバンドCROWBARやBLACK LABEL SOCIETYでの活動を経てサザンメタル/サザンスラッジシーンで名を知られる存在となっているほか、同じくドラマーを務めたスコット(トミー)・スチュワートは、LILLIAN AXE解散後ポストグランジ系のニューメタルバンドのGODSMACKを結成しています。

LILLIAN AXE|DISCOGRAPHY

Lillian Axe|リリアン・アクス

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オリジナルアルバム – 1作目 (1988年)

グラムメタルムーヴメントの大多数のバンドと同様に、ポップメタルとも呼べる耳馴染みのいいポップネスを持ったスタイルですが、オーソドックスなアメリカンハードロックを基調とした比較的ヘヴィネス強めのサウンドと、独特な仄暗さを持ったメロディーラインという、類型的なバブルガムバンドとは異なる独自の個性はこの時点からすでに発揮されています。
収録曲の中には後年のアルバムに収録してもおかしくないようなナンバーも見られますし、ポップチューンも能天気なパーティロックに振り切らず、ほんのりと陰鬱さを漂わせるあたりに彼らのこだわりが感じられます。

メランコ度:★★★★☆|ヘヴィネス:★★★☆☆|ポップネス:★★★★☆
叙情メロ度:★★★☆☆|80’sバブル度:★★☆☆☆|総合評価:★★★★☆

入門盤 通好み スルメ盤

Love + War|ラヴ・アンド・ウォー

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オリジナルアルバム – 2作目 (1989年)

アメリカンハードベースのヘヴィネスとメランコリアを持ったサウンドは変わらずですが、デビュー作よりメジャー感のある音作りになっており、曲によってはメインストリーム寄りのキラキラ系ポップメタルテイストが強まっています。その類のポップメタルナンバーも増えているため、前作比較すると二極化が進んで散漫にも感じられますし、やや本来の持ち味が薄れた印象があります。T-07はNWOBHMバンドGIRLのカバー。

メランコ度:★★☆☆☆|ヘヴィネス:★★☆☆☆|ポップネス:★★★★★
叙情メロ度:★★★☆☆|80’sバブル度:★★★★☆|総合評価:★★★☆☆

代表作

Poetic Justice|ポエティック・ジャスティス

LILLIAN_AXE_Poetic_Justice

オリジナルアルバム – 3作目 (1992年)

通好みなニューウェイヴ/オルタナティヴロックを中心にリリースしていた、『IRS Records』からの移籍第一弾で、グラムメタル/ポップメタルとしての知名度やセールス面だけであれば過去最高ということもあり、一応の代表作とされています。
前作までのポップメタル路線もまだ引きずってはいるものの、これまで以上にヘヴィネスを増した骨太なサウンドとなって、そこに彼ら特徴的なメランコリアが合わさったメロディックハードロックとなり、次作から現在にまでつながるLILLIAN AXEスタイルも完成に近づきつつあります。

メランコ度:★★★☆☆|ヘヴィネス:★★★☆☆|ポップネス:★★★★★
叙情メロ度:★★★★☆|80’sバブル度:★★★☆☆|総合評価:★★★★☆

代表作 入門盤 スルメ盤 実験作

Psychoschizophrenia|サイコスキゾフレニア

LILLIAN_AXE_Psychoschizophrenia

オリジナルアルバム – 4作目 (1993年)

前作に続いて『IRS Records』よりリリースされた、解散前のラストアルバム。時代はグランジ全盛のいわゆる“80’sハードロック総ダーク&ヘヴィ化時代”。LILLIAN AXEもそれとは無縁でいられませんでしたが、彼らの場合はそれが完全にプラスにはたらいています。
後世で色物のネタとしてしか振り返られることのない、80年代グラムメタルの軽薄な音づくりや作風は、少なくともメランコリックな叙情派メロディが持ち味である彼らにとっては、過去作を聴く限り単なるマイナス要因でしかありません。ここではそれが払拭されたことで、アルバムの品格が格段に押し上げられています。むしろ、現在では周知のこととなった、メランコリアとダークなヘヴィネスの抜群な相性の良さを証明しています。
力強いヘヴィネスと繊細なメランコリアに、同時代的なダークネスが加味されたことでケミストリーが生じ、これまで以上に繊細ながらもツイストの効いたメロディが際立ったサウンドは実に魅力的。楽曲も粒ぞろいでアルバムとしても完璧に近いもので、最高傑作と呼ぶにふさわしい完成度を誇る傑作です。

メランコ度:★★★★★|ヘヴィネス:★★★★☆|ポップネス:★★★★★
叙情メロ度:★★★★★|80’sバブル度:★☆☆☆☆|総合評価:★★★★★

殿堂入り 代表作 入門盤 賛否両論 通好み 実験作

Fields of Yesterday|フィールズ・オブ・イエスタデイ

LILLIAN_AXE_Fields_of_Yesterday

オリジナルアルバム – 5作目 (1999年)

『IRS Records』の倒産もあってインディーズ活動へと移行し、マイナーレーベル『Z Records』からのリリースとなったアルバム。一応はフルレンスの新作アルバムという扱いになっていますが、実際は過去のデモ曲とアウトテイクで構成された編集盤です。
作風は前作と同じく、80年代風のバブル感が抜けた骨太なサウンドに、ツイストの効いたメランコリックなメロディが合わさったもの。デモとアウトテイクがベースであることから、楽曲のアベレージやアルバムとして統一感含めた総合力では前作に及ぶべくもありません。それでも、そんな“訳アリ曲”の寄せ集めとは思えない充実ぶりに彼らの地力は見て取れますし、前作にに匹敵しうる上質なメロディックハード/ヘヴィロックアルバムであることは間違いありません。

メランコ度:★★★☆☆|ヘヴィネス:★★★★☆|ポップネス:★★★★☆
叙情メロ度:★★★☆☆|80’sバブル度:★☆☆☆☆|総合評価:★★★★☆

入門盤 賛否両論 通好み スルメ盤

Waters Rising|ウォーターズ・ライジング

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オリジナルアルバム – 6作目 (2007年)

Sad Day on Planet Earth|サッド・デイ・オン・プラネット・アース

LILLIAN_AXE_Sad_Day_on_Planet_Earth

オリジナルアルバム – 7作目 (2009年)

Deep Red Shadows|ディープ・レッド・シャドウズ

LILLIAN_AXE_Deep_Red_Shadows

オリジナルアルバム – 8作目 (2010年)

XI The Days Before Tomorrow|イレヴン・ザ・デイズ・ビフォアー・トゥモロウ

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オリジナルアルバム – 9作目 (2012年)

(1987-1989) Out of the Darkness – Into the Light|アウト・オブ・ザ・ダークネス – イントゥ・ザ・ライト

LILLIAN_AXE_1987_1989_Out_of_the_Darkness_nto_the_Light

コンピレーションアルバム (1991)

Live 2002|ライヴ 2002

LILLIAN_AXE_Live_2002

ライヴアルバム (2002年)

One Night in the Temple|ワン・ナイト・イン・ザ・テンプル

LILLIAN_AXE_One_Night_in_the_Temple

ライヴアルバム (2014年)

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