★ SUFFOCATION(サフォケイション)ディコグラフィー ★ このアルバムがスゴイ!?|テクニカルサウンドとモッシーなスラミングでデスコアの神と崇められるブルータルデスメタルバンド!!…必聴アルバムは?

Suffocation-Logo ◆ S, T

スローなブレイクダウン。スラミングパートを織り交ぜたブルータル&テクニカルサウンドで初期デスメタルムーヴメントを支えた関脇級ブルータルデスメタルバンドは、デスコアのルーツとしてメタルコアクラスタに神と祭り上げられる!!

SUFFOCATION(サフォケイション)は、アメリカはニューヨークを拠点とするですメタルバンド。
デスメタルシーンの中でもムーヴメントの初期から活動を始め、現在まで続くデスメタルのオーソドックス・スタイルを確立させた古参バンドのひとつで、90年代初頭にデビューを果たしムーヴメントの黄金期にその一角としてシーンを支えました。

シーンの中では、黎明期からのパイオニアや第一線のメジャーグループに次ぐ、“準メジャー級”クラスのポジションで、決してシーンを代表するほどの存在ではありませんでしたが、業界大手レーベルのロードランナー配下(R/C Records)からデビューしていたこともあり、そのクラスのグループとしては比較的知名度も高い存在で、一時期は日本盤もリリースされていました。
また、当時彼らの存在を知らしめたトピックは、バンドメンバー5名のうち2名が黒人ミュージシャンだったことでしょう。ギターのTerrance Hobbsとドラムのマイク・スミスは、メタルシーンではラテン系はおろかアジア系と比較しても比率が低い黒人プレイヤーの中でも、更にレアな存在のデスメタルプレイヤーでした。

SUFFOCATIONの基本的な音楽性は、やや複雑な曲展開やテクニカルなパートを持ったスピーディーなブルータルでデスメタルという、当時のデスメタルシーンではオーソドックスなスタイル。そのサウンドはクオリティにおいてはシーンの第一線に比肩しうる高水準なものでしたが、あまりにも実直すぎるとも言える王道デスメタルサウンドで大きな特色が見られなかったことから、シーンの中で明確なポジションを確立するには至りませんでした。
しかし、後年になってメタルコアブームによってメジャーなメソッドとして一般的に広まる、“ブレイクダウン”を早期に導入したバンドとみなされるようになり、その名を広く知られことになります。

この“ブレイクダウン”は“スラミング”とも呼ばれ、特にメタルコア/デスコアバンドが用いる定番メソッド。オーディエンスのモッシュタイムを設けるという主目的も兼ねて、スピードナンバーの曲中にダウンテンポなスローパートを導入するものです。SUFFOCATIONは、その原点にもなったテンポチェンジをテクニカルな曲構成の一環として実践しており、結果的にこれが後のメタルコア世代からの再評価と人気の再燃にもつながりました。

80年代から続くオールドスクールなデスメタルムーヴメントは90年代中期にはピークを過ぎ、それ以降というもの多くのバンドが活動の終焉を迎えていましたが、1998年にはSUFFOCATIONも解散となります。しかし、2002年にはバンドのラインナップを入れ替えて活動再開。前記のようにオールドスクール文脈/メタルコア文脈から再評価され、現在もカリスマ的な存在として活動を続けています。

SUFFOCATION|DISCOGRAPHY

Human Waste|ヒューマン・ウェスト

SUFFOCATION_Human_Waste

ミニアルバム:EP (1991年)

デビューアルバムにも再録版が収録される3曲を含むミニアルバム。すでにデスメタルのスタンダードが完成されている91年だけあって、この時期にデビューしたデスメタルバンドの初期作品はおおむね完成度の高いものがそろっていますが、SUFFOCATIONも例外ではなく、すでに水準を上回るソツのない仕上がりを見せています。
プロデュースはハードコアな音やアングラ感のある音を得意としつつ、AMORPHISなども手がけたマシュー・ヤコブソン(Matthew Jacobson)。ローファイ気味なハードコア的音作りは好みが分かれますが、「この音質でこそ!」というリスナーも確実に存在し、近年では再評価も高まっています。

王道デス度:★★★★★|テクニカ度:★★☆☆☆|ブルタル度:★★★★★
スラミン度:★★☆☆☆|大仰/様式度:★☆☆☆☆|総合評価:★★★★☆

スルメ盤

Effigy of the Forgotten|エフォジィ・オブ・ザ・フォーゴットン

SUFFOCATION_Effigy_of_the_Forgotten

オリジナルアルバム – 1作目 (1991年)

デスメタルシーンの重鎮スコット・バーンズのプロデュースによるデビュー作。
すでにオーソドックスなデスメタルとしては完成されたサウンドで、明確な個性の確立にこそ至っていませんが、クオリティの高いブルータルサウンドを余すことなく楽しめます。
近年SUFFOCATIONを語る際に取りざたされがちなスラミング(ブレイクダウン)は、このデビューアルバムの時点ですでに見ることができます。しかし、それはデスメタルでは当時から比較的よく見られたもので、特に珍しいわけではありません。導入の目的も、あくまでもテクニカルな手法の一環として曲にメリハリと変化をつけるためであり、オーディエンスのモッシュタイムを設けることがが主となるデスコア/メタルコア系のブレイクダウンとは、その導入の目的から楽曲への効果まで全く異なるものです。
デスメタルファンもメタルコアファンも、むやみに“元祖デスコア”などの後付けのコピーに振り回されず、オールドスクールなブルータルデスメタルの名盤として聴くべきでしょう。

王道デス度:★★★★★|テクニカ度:★★☆☆☆|ブルタル度:★★★★★
スラミン度:★★☆☆☆|大仰/様式度:★☆☆☆☆|総合評価:★★★★★

代表作 入門盤 スルメ盤

Breeding the Spawn|ブリーディング・ザ・スポーン

SUFFOCATION_Breeding_the_Spawn

オリジナルアルバム – 2作目 (1993年)

デスメタルムーヴメントが爛熟期を迎えた頃のアルバムで、まだまだキワモノ扱いでマニアックでアンダーグラウンドな存在でありながら、日本のメディアも無視できない存在となり輸入盤店のブースも拡大の一途をたどっていた時期の作品です。
前作に引き続きストレートなブルータルデスメタルサウンドですが、楽曲にプラスアルファの工夫を凝らす段階に至っており、いくぶんテクニカルな試みも目立つようになりましたが、ここではいろどり程度ににとどまっています。オールドスクールなアメリカンブルータルデスメタルを嗜むなら、必聴盤に挙げられることになる名盤のひとつでバンドの代表作にも挙げられます。
資金難からセルフプロデュースに近く制作環境もかなり劣悪で、それが批判材料として取りざたされることもありますが、その点以外はすべて前作を上回っており、貧弱な音質を補って余りあるほどの完成度を持つ魅力にあふれたアルバムです。

王道デス度:★★★★★|テクニカ度:★★☆☆☆|ブルタル度:★★★★★
スラミン度:★★☆☆☆|大仰/様式度:★☆☆☆☆|総合評価:★★★★★

殿堂入り 代表作 入門盤 賛否両論 実験作

Pierced from Within|ピアスド・フロム・ウィジン

SUFFOCATION_Pierced_from_Within

オリジナルアルバム – 3作目 (1995年)

近年、“元祖デスコア”や“元祖ブレイクダウン”と呼ばれることの多いSUFFOCATIONがですが、同時に“テクニカルデスメタル”とラベリングされることも多く、本作はそうカテゴライズされる所以となった作品です。
手の込んだ目まぐるしい展開や複雑なリズムチェンジは過去作でも見せていましたが、それはデスメタルシーンであればで取り立てて特異なものとはいえないレベルのものでした。
しかし、ここにきてテクニカルで変則的な楽曲展開に磨きがかかって特徴的なサウンドを形成しており、高品質なデスメタルアルバムをつくりながらも独自性がやや薄いという、これまでのSUFFOCATIONの弱点がかなり解消されました。とはいえ、テクニカル系に多い度の過ぎた変態サウンドまでには至っておらず、比較てオーソドックスなブルータルデスの枠内で変則的展開を織り交ぜ、絶妙なバランスを維持しています。またスラッシュメタルに近いリフワークも目立つようになり、これも楽曲に絶妙な緩急をつけることに役立っています。
前作に続いてバンド黄金期の名盤と呼べるアルバムのひとつで、特にSUFFOCATIONならではのテイストを味わえるという点ではディスコグラフィー中でも群を抜いた仕上がりです。

王道デス度:★★★★☆|テクニカ度:★★★★☆|ブルタル度:★★★★☆
スラミン度:★★☆☆☆|大仰/様式度:★☆☆☆☆|総合評価:★★★★★

殿堂入り 代表作 入門盤 賛否両論 通好み 実験作

Souls to Deny|ソウルズ・オブ・デニィ

SUFFOCATION_Souls_to_Deny

オリジナルアルバム – 4作目 (2004年)

解散前に追求していた変則的な展開を生かした“変態テクニカル系”の方向性からは軌道修正され、テンポチェンジは控えめに最初期を思わせるストレートな作風となりました。
T-08で見せるメロデスラッシュ風のスレージングなど、同時代的なサウンドも取り入れていますが、新体制による復帰第一作ということもあってか、やや無難にまとめたような印象が強いアルバムです。

王道デス度:★★★★★|テクニカ度:★☆☆☆☆|ブルタル度:★★★★☆
スラミン度:★★☆☆☆|大仰/様式度:★☆☆☆☆|総合評価:★★★★☆

入門盤 スルメ盤

The Close of a Chapter: Quebec City Live 2005|ザ・クロース・オブ・ア・チャプター:ケベック・シティ・ライヴ2005

SUFFOCATION_The_Close_of_aChapter_Quebec_City_Live_2005

ライヴアルバム (2005年)

Suffocation|サフォケーション

SUFFOCATION_Suffocation

オリジナルアルバム – 5作目 (2006年)

前作に引き続いて比較的ストレートな作風ながら、エピック的な大仰な展開やメロディアスなギターソロを主軸に据えた楽曲など、これまでにない新機軸の導入も見られます。
無難にこなしてはいますが、すでに多々前例があり取り立てて目新しさのあるものではないため、アレンジの妙が問われるところですが、これも特筆するような独自の味付けはできていません。ようやく自分たちのものにしつつあった、変則的テクニカルブルータル路線を捨ててまでやるべきサウンドかは疑問ですが、これはメンバーチェンジの影響もあるのかもしれません。
そのあたりにこだわらなければ、傑作とは呼べないまでも水準以上のデスメタルとして楽しめるでしょう。

王道デス度:★★★★☆|テクニカ度:★★☆☆☆|ブルタル度:★★★☆☆
スラミン度:★☆☆☆☆|大仰/様式度:★★★☆☆|総合評価:★★★☆☆

入門盤 賛否両論 実験作

Blood Oath|ブラッド・オース

SUFFOCATION_Blood_Oath

オリジナルアルバム – 6作目 (2009年)

前作で見られたMORBID ANGELスタイルを推し進め、初期のサウンドとは完全異なるエピック系様式美デスメタルサウンドへと変貌を遂げたアルバム。
デスメタルとしての水準はクリアしたクオリティと聴きやすくわかりやすい作風が功を奏してか、再結成後のアルバムとしてはかなり人気の高いアルバムとなっていますが、初期作品を支持するリスナーには積極的におオススメはできません。

王道デス度:★★★☆☆|テクニカ度:★★☆☆☆|ブルタル度:★★★☆☆
スラミン度:★☆☆☆☆|大仰/様式度:★★★★☆|総合評価:★★★☆☆

代表作 賛否両論
Blood Oath
デスメタル / ブラックメタル¥1,681Suffocation

Pinnacle of Bedlam|ピナクル・オブ・ベドラム

SUFFOCATION_Pinnacle_of_Bedlam

オリジナルアルバム – 7作目 (2013年)

再結成後のエピックデステイストも健在ながら、やや原点回帰をこころざしたてそれらが同居したようなアルバム。初期作品の基本ラインだった、ストロングスタイルのテクニカルデスメタル系のスタイルが基調となっており、前作でのMORBID ANGELフォロアーぶりはかなり払拭されています。

王道デス度:★★★★☆|テクニカ度:★★☆☆☆|ブルタル度:★★★★☆
スラミン度:★★☆☆☆|大仰/様式度:★☆☆☆☆|総合評価:★★★★☆

入門盤 賛否両論

…of the Dark Light|…オブ・ザ・ダーク・ライト

SUFFOCATION_of_the_Dark_Light

オリジナルアルバム – 8作目 (2017年)

前作に続いて、初期のSUFFOCATIONスタイルの突進型テクニカルブルータルサウンドに、第二期ならではの新たな要素をプラスした作風。
新規リスナーが期待する彼らの代名詞スラミング/ブレイクダウンをやや意識しすぎて、曲によってはミッド〜スローの展開にあざとさが感じられる部分もありますが、アルバム通して判断するならマイナスよりもプラスにはたらいている面が強いので、それについては結果オーライというところでしょう。

王道デス度:★★★☆☆|テクニカ度:★★☆☆☆|ブルタル度:★★★★☆
スラミン度:★★☆☆☆|大仰/様式度:★☆☆☆☆|総合評価:★★★★☆

入門盤 賛否両論 実験作
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