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【Wikiに無い!】ハードR&R(ロックンロール)紹介:暗黒R&R 編:必聴バンド16選【ビギナー必見・必聴|ヘヴィメタルジャンル徹底解説】

ヘヴィメタルライヴ中にメロイックサインを掲げるオーディエンスのイメージ ジャンル解説
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デスロール[デス&ロール/デスロック]

デスメタルから派生したハードR&Rで、基本的にはデスメタル/スラッシュメタルをベースにハードロック的な要素を強めて、R&R的なビートやドライヴ感を強調したスタイルです。

デスメタル/グラインドコアのパイオニアによるカウンター!?

スピード重視のオールドスクールなデスメタルが、そのベクトルの中ではスタイルでもバンド数でも飽和状態を迎えた90年代に、そのカウンターとしての様々な派生ジャンルが登場します。

スロー/ダウナー方向に180度転換してヴィンテージテイストもっ取り入れた“ドゥームメタル”。メロディと叙情性を追求した“メロディックデスメタル”。非メタルジャンル由来の耽美性/叙情性を取り入れた“ゴシックメタル”。トレンドでもあったヘヴィグルーヴを取り入れた“グルーヴデス”。スラッシュメタル回帰を狙った“ネオデスラッシュ”。

そして、ルーツミュージックたるロックンサウンドを取り入れたデッスンロールもそのひとつ。デスメタル/スラッシュメタルをベースにハードロックやハードコアパンクの要素を強めて、R&R的なビートやドライヴ感を強調したサウンドを展開するグループが一気に増加します。

様々なスタイルから派生し混じり合うデッスンロール!!

代表的な存在は一時期のCARCASS(カーカス)ENTOMBED(エントゥームド)。特にENTOMBEDの地元スウェーデンやフィンランドなどの北欧シーンは以前からR&R/ガレージロックの盛んな上に、瞬間的にフォロアーが増殖する“猫も杓子も”な土地柄もあって、ENTOMBEDのブレイクにより瞬く間にデスロールスタイルがあふれかえります。

活動シーンや人脈が重なるデスメタル,デスラッシュ,ブラックメタル,メロディックデスメタル, ドゥームメタルとも相互に影響を受け合い、これら周辺ジャンルにもTHE CROWN(ザ・クラウン)CHILDREN OF BODOM(チルドレン・オブ・ボトム)の様にデスロールスタイルを取り入れたバンドが現れました。

CARCASS|カーカス

NAPALM DEATH(ナパーム・デス)と並ぶグラインドコアのカリスマからスタートしてデス/スラッシュメタル要素を強めてゆき、泣きのギターを大胆にフィーチャーした4作目HEATWORK(ハートワーク)でメロディックデスメタルとしてイギリスを代表する存在となったデスメタルバンド。

大きくブレイクしたにも関わらず、その後メンバー脱退を経て解散も確定してしまいますが、そんな最悪な状況の中で、デスメタルにハード&ヘヴィなR&R/ハードロックをサウンドに取り入れた画期的なスタイルを生み出します。

その5作目SWANSONG(スワンソング)は、独創性と完成度の高さにもかかわらず泣きメロファンの不評を買い問題作扱いされますが、後年デスロールの先駆けとして再評価を受けるようになります。

後に再結成し新作もリリースしますが、その時点では再びHEATWORKに近いスタイルに回帰していました。

「SURGICAL STEEL」リンクが見つかりませんでした。: (WP Applink)

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ENTOMBED|エントゥームド

デビュー当初はスラッシュ色の強い典型的なスウェーディッシュ・デスメタルでしたが、その端々にハードコア・パンク的な要素も感じさせていました。

ロッキンでグルーヴィーなハードコアデススラッシュ路線で出世作となった、3作目WOLVERINE BLUES(ウルヴァリン・ブルース)を経て、さらにヘヴィガレージロック的なスタイルに寄った次作To Ride, Shoot Straight and Speak the Truthで新たな人気を獲得します。

のちにブレイクする北欧ハードR&Rブームの火付け役でもあり、そのシーンの中心的バンドTHE HELLACOPTERS(ヘラコプラーズ)を結成するニッケ(Nicke)も在籍していました。
ニッケ脱退後はオルタナ路線,VENOM路線,デスロック,デスラッシュ,ドゥーム,ゴシックなど度々の路線変更を重ねたあげく2つに分裂。どちらも再びデスメタル色を強めています。

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GOREFEST|ゴアフェスト

近年、デスロールのパイオニア的バンドとも呼ばれるバンド。その評価は一面では正解ですが基本的には的外れ。
彼らがデスロール化したとされるのは1996年の4作目“Soul Survivor”アルバムですが、当時は、デスメタル主流へのカウンターとして、グルーヴメタルを意識したハードコアなグルーヴスラッシュ路線を試みるバンドが続出した時期。“Soul Survivor”アルバムも、どちらかというとそちらが本来のベクトルと思われます。
このアプローチをとったバンドはザッと挙げてもENTOMBEDを筆頭にCANCER(キャンサー)UNLEASHED(アンリーシュド)GRAVE(グレイヴ)MASSACRE(マサカー)KONKHARA(コンカラ)MORGOTH(モーゴス)…と枚挙に暇がありません。

確かにロッキンな印象は強めですが、それは、ヘヴィグルーヴに加えてCATHEDRAL系のドゥームサウンドをも取り入れたアプローチのによるものでした。つまり、単にドゥームへの接近の一環で混入したヴィンテージなハード/ヘヴィロックテイストとの食い合わせの結果に過ぎませんし、パイオニアとの評価は過分に思われます。

Soul Survivor / Chapter 13
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デスラッシンロール[デスラッシュ meets デッスンロール]

00年代のスラッシュリバイバルと同時期に、デスメタルのカウンター的派生系として隆盛を極めたネオデスラッシュシーンには、デッスンロールとのクロスオーバースタイルがひとつの定番モードとして定着していました。同様の傾向は、デスメタルの姉妹ジャンルでもあるグラインドコアやブラックメタルにも見ることができました。

THE CROWN|ザ・クラウン

THE CROWNは、THE HAUNTEDDEFLESHEDと並ぶ、スウェディッシュ・ネオデスラッシュのパイオニアで代表的存在。前身にあたる“CROWN OF THORNS”時代から、一貫して独自のメロディックデスラッシュを展開してきましたが、通算四作目の“Deathrace King”から本格的にロッキンテイストを大きく増加させていきます。デッスンロールスタイルへと移行します。

CHILDREN OF BODOM|チルドレン・オブ・ボトム

メロデスとしてはかなり後発組ながら、古典的なヘヴィメタル/パワーメタル様式にデスヴォーカルをフィーチャーしたサウンドがデスメタルに批判的な保守的なメタラーの心をわしづかみしたフィンニッシュバンド。
一気に保守メタラーのアイドルになり上がりますが、トレンドにも目ざとくメタルコア風やデッスンロール風サウンドも取り入れていました。

GEHENNAH|ゲヘナ

スウェーデンのスラッシュ/ハードコア系のブラックメタルバンド。MOtORHEADVENOM、ロッキンな初期メタルやハードコアパンクのテイストが色濃い、スラッシュ黎明kのハードコアスラッシュを想起させる突進型サウンドが持ち味。ブラックメタル特有の様式は希薄ですが、ブラッケンロールの先駆け的存在のひとつでした。

BEWITCHED|ビウィッチド

デスラッシュのブラックメタル版、いわゆる“ブラッケンスラッシュ”のパイオニアのひとつであるスウェディッシュバンド。当然デスラッシュ同様デッスンロール化とも無縁ではいられません。BEWITCHEDの場合は初期の色の傾向が強く、後年になるとオールドスクールなメタル様式を強めています。

ゴスロール[ゴス&ロール]

そのルーツやジャンル確立に至る経緯はデスロールとほとんど同じですが、その名のとおりゴシック要素が強いことが唯一の違いです。

北欧R&RのルーツHANOI ROCKSや、ゴスロールの原点SENTENSED(センテンスド)の影響が大きいことからその地元であるフィンランドで特に盛んで、ある意味フィンランド流デッスンロールと呼んでもいいスタイルです。

SENTENSED以外では69eyesBabylon Whoresなどが代表的なバンドです。

サウンドには、ゴシックメタルを中心に80年代のゴシックロック/ポジティブパンク、THE DAMNEDからTHE MISFITSDANZIGへと連なるホラーパンクからの影響が色濃く見られます。

余談ですが、フィンランドはお国柄なのか、ビジュアルとギミックを重視したビジュアル系バンドが目立ちます。

SENTENCED|センテンスド

メロディックデスメタルのパイオニアとしても知られ、比較的早い時期から耽美性やメロディを意識して楽曲に取り入れていたバンド。

出世作となった1995年の3作目AMOK(アモーク)はメロディックデスメタルの名盤の一枚に数えられるアルバムですが、そのサウンドは類型的な北欧メロデスとは一線を画していて、デスロック/デスロールテイストが漂う個性的な作風でした。

続くミニアルバムLove & Death(ラヴ&デス)でゴシックメタルに急接近して、ゴスロール的なスタイルを確立します。
それ以降はややR&R的なダイナミズムが薄れ、耽美性や叙情性を重視した楽曲が増えて、様式美的なゴシックメタルに流れていきます。

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THE 69 EYES|ザ・69アイズ

THE 69 EYESHANOI ROCKS(ハノイ・ロックス)やグラムメタル,ポジティヴパンクをルーツに、SENTENCEDらゴシックメタルの様式美を取り入れてゴスロール的スタイルにたどり着いたバンド。

ファッション面でもサウンド面でも、ゴシック的なナルシシズムや耽美嗜好よりもグラムメタル的な様式美が強く、グラマラスなメイクもバッチリでアイドルパーリーロック要素が濃厚なのが人気の秘密。

90年代から、ビジュアル系ゴスロールバンドとして比較的安定した活動を続けていますが、かなり好き嫌いが分かれるグループではあります。

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BABYLON WHORES|バビロン・ホワーズ

90年代中期から活動を続けるゴスロール系としてはやや後発のバンドで、作品数もフルアルバム3枚と少ないですが、クオリティの高い楽曲でマニアックなリスナーからの評価が高いグループです。

ゴシック的な耽美性とメタリックなエッジがあるサウンドとドライヴ感のあるR&R/ハードロックのバランスが絶妙で、時折まじるサイケデリックなフレーバーも効果的。
叙情的ながら甘過ぎないストイックなゴスロールは、この手のバンドにありがちな叙情性や耽美性に傾きすぎる傾向が気になる硬派リスナーも一聴の価値があります。

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