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【WIKIに無い!】ニューメタル:第1世代+オルタナティヴ系基本情報+重要バンド8選 編【ビギナー必見・必聴|ヘヴィメタルジャンル徹底解説】

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プログレッシヴでオルタナティヴでニューウェイヴでポストな感性を持ったニューメタルのパイオニアと独自の地位を築いたグループ!

ここでは、後にニューメタル提携となる基本スタイルを確立して黎明期を支えたパイオニアや、フォーマット化が進んだ主流のサウンドとは距離を置いたアプローチで独自のポジションを確立した、オルタナティヴな感性を持ったグループを紹介します。

当初は異端のオルタナティヴロックだった!?

あまりに巨大てで長期的なムーヴメントに展開してしまったため、商業主義バンドの増加やサウンドの類型化が取りざたされて、毀誉褒貶の激しいジャンルとなってしまったニューメタル。
しかし、パイオニアたるKORNをはじめとした黎明期の中心的グループはそのフォロアーたちとは異なり、アーティスティックで実験的な意欲を持ち、メインストリームとは一線を画したオルタナティヴな存在として登場したものでした。

複合的/多面的なクロスオーバーサウンド!!

それらのグループが作り出したサウンドは、そのメソッド自体はニューメタルに先駆けたグルーヴメタルを基本に、80〜90年代のニューウェイヴ/ポストパンクやオルタナティヴロック/ポストハードコアのサウンドや、EDM(エレクトリック・ダンスミュージック)やHIPHOPの手法をミックスしたものですが、KORNらがそこから生み出したものは、そのどれにも属さないほど解体あまりに巨大てで長期的なムーヴメントに展開してしまったため、商業主義バンドの増加やサウンドの類型化が取りざたされて、毀誉褒貶の激しいジャンルとなってしまったニューメタル。

オルタナティヴな存在によって更新されてきた!?

また、長きにわたるニューメタルムーヴメントの中では、斬新な新機軸とインパクトを持ったサウンド作り出して、シーンのターニングポイントとなるグループが時折登場しましたが、それらのグループもまた黎明期のパイオニア勢に匹敵する先鋭生を持った、オルタナティヴともプログレッシヴとも形容することができる存在でした。

ここでは黎明期を支えたパイオニアや、主流のサウンドとは距離を置いたアプローチで独自のポジションを確立したグループを紹介します。

オルタナティヴな感性を持ったニューメタルグループ

KORN|コーン

後続バンドに対する影響と登場以降のヘヴィミュージックシーンの変遷を考えれば、紛れもなく元祖ニューメタルバンドと呼ぶに相応しいバンド。

彼らがプロデューサーのロス・ロビンソンと作り上げた重圧に満ちたヘヴィサウンドは、明らかにこれまでにない斬新で独自性の強いものでしたし、ダウナーな浮遊感のあるクリーンヴォイスから激情的なダーティシャウトへつながる個性的なヴォーカルスタイルも、マイク・パットンらヴォイスパフォーマンス系の影響も感じられるとはいえ、やはり過去に例のないものでした。

KORNは決してデビュー時からメジャーの地位を約束されていたグループではなく、デビュー作もその個性的なサウンドがカレッジチャートなどでは注目を集めてエッジィなリスナーやアーティストの注目を集めてはたものの、本格的なブレイクにはそれなりに時間を要しましたし、一般層への広がりではフォロアーのLIMP BIZKITの後塵を拝していた印象すらありました。

しかし、その革新的サウンドとヴォーカルスタイルは確実にシーンに影響を波及させてゆき、ブレイク後はPANTERA以来の新たなヘヴィメタルモードの創始者として、瞬く間に絶対的な存在となります。ニューメタル世代の大多数のバンドは、なにがしかのかたちでKORNの影響下にあると言っても過言ではありません。

1作目にすべてを注ぎ込んでしまったため、それ以降は知名度とセールスが増加していく反面、音楽的にはやや停滞気味になってゆきますが、それでも試行錯誤を続けてクオリティの高い作品をドロップし続けていますし、シーンでの存在感と音楽史的な意義は全く揺らぎません。

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DEFTONES|デフトーンズ

ロス・ロビンソンKORNに次関わったたグループ。ただし初期のメインプロデューサーはテリー・デイトで、ロビンソンが手がけたのはは1stのシークレットトラックのみです。
当初は現在のスタイルとはやや異なり、ヘヴィネスを重視して激情的な怒号シャウトも多用するなど、そのポジションにふさわしいプリミティヴでハードコアなオルタナヘヴィサウンドを創り出していました。

しかし、KORN&ロスロビ系のサウンドを踏襲しつつもその端々にその後の片鱗は確実に見られ、HIPHOP色は薄くヴォーカルスタイルもKORNのパーカッシヴなものとは異なったものでしたし、ニューウェイヴ風味がより濃厚でエモコアなどのポストハードコア勢にも通じるアプローチも生かされていました。

デビュー以来、アルバムを重ねるごとに自分たちの持ち味を押し出し、エモーショナルな歌心と浮遊感のあるメロディを前面に押し出したスタイルを確立させていったことで、単なるKORNフォロアーを超えた存在として認められるようにになります

さらに、USシーンでのニューウェイヴリバイバルの機運と、それを背景にしたエモ/ゴスブームも味方して、他のニューメタル勢とは一線を画した存在と目されるようになり、独自のファン層を持った通好みバンド的なポジションに収まります。

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LIMP BIZKIT|リンプ・ビズキット

直接的にHIPHOPのメソッドとサウンドを取り入れたミクスチャー/ラップメタルで、第2期新世代に当たるラップメタル全盛期をリードしたLIMP BIZKITですが、彼らもデビュー当初はギタリストウェス・ボーランド(Wes Borland)の志向も反映された、かなりオルタナティヴなスタイルを追求していました。

ラップ色の強いヴォーカルスタイルこそデビュー当時から健在でしたが、ダーティな情念系怒号シャウトの多用や、ロスロビ印のボトムの効いたヘヴィサウンドに挿入される浮遊感のあるパートなど、まさにKORNによって見出されその人脈から派生したフォロアーでことが頷けるものでした。

1stではウェスのフリーキーなプログレ/アート趣味も端々に見られ、10分越えのサイケデリック感覚も漂わせたアトモスフェリックでアブストラクトなインストナンバーまで披露するなど、一筋縄ではいかない部分がありましたが、ブレイク後は残念ながらそういった要素は影を潜めてしまいます。
その結果、売り上げと引き換えに可能性を大きく狭めてしまうことになり、商業主義のバブルセレブと揶揄される存在になってしまいます。

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MANHOLE 〜 MY RUIN|マンホール 〜 マイ・ルーイン

世界初の白人女性ラッパーと言われている、TAIRRIE B(テリーB)を中心としたグループ。

TAIRRIE BKORNらパイオニア勢の登場に刺激され、いち早く異ジャンルからニューメタルシーンに乗り込んできたアーティストでした。MANHOLEはその最初のステップでしたが、女性差別的なバンド名が問題となったことでTURA SATANA(トゥラ・サタナ)と変更します。それでケチがついたこととヴォーカル以外に音楽的に突出したものがなかったことから、この時点では大きくブレイクすることはありませんでした。

しかし、そこでのドラム担当だったミック・マーフィー(Mick Murphy)とにユニットMY RUINとして再出発してからは、ニューウェイヴやオルタナティヴロックなど様々な音楽性を独自のセンスで配合した作風となり、オリジナリティ/クオリティともに大幅に向上。TAIRRIE Bのヴォーカルもより表現力豊かにパワーアップして、見違えるようなサウンドに生まれ変わります。

これにより、MANHOLEのサウンドに否定的だったリスナー層からも認められ高い評価を得ることとなり、その後も他のニューメタルバンドとは一線を画したスタンスで、通好みのオルタナティヴなヘヴィミュージックを追求しています。

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GLASSJAW|グラスジョウ

GLASSJAWはニューメタルサウンドの生みの親でもある、カリスマプロデューサーロス・ロビンソンが送り出したグループで、ニューヨークハードコアシーンから現れて当時エモコアとも呼ばれていたFUGAZIQUICKSANDなどに代表される、NYオルタナティヴシーンのポストハードコア系バンドから特に大きな影響を受けていました。

そのバックグラウンドはロスロビ四天王のDEFTONESとも共通点が多く、実際に彼らのデビュー当初はのスタイルは、DEFTONESに前記のバンドらに見られるやや複雑で変則的な展開を導入したようなもので、この時点ではどうしてもサウンドの借り物感を拭うことができず、明確な独自性を発揮するには至っていませんでした。

しかし、その後テクニカルで凝った展開を持ち味としたスタイルに移行。プログレメタル/ポストハードコア的な楽曲にエモコア風のヴォーカルを乗せた作風で、寡作ながらニューメタルの類型を超えたステージへと到達しています。

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CAVE IN|ケイヴ・イン

CAVE INは、ヘヴィながらテクニカルで複雑な展開を持ったプログレ的な作風を持ち味としており、そのためマスコアともポストハードコアとも呼ばれることのあったニューメタルバンド。

2nd移行はヘヴィネスやメタル要素が大幅に薄まってゆき、ヴォーカルもダーティーなシャウト系からエモ系のクリーンでメロディックな歌唱がメインになったことから、エモ系のポストハードコアに近い路線へ突入してしまいます。

エモヴォーカルもめめしさがカンに触るほどではないですし、基本的には新世代のアメリカン・プログハードともプログレッシヴ・メタルとも呼んて差し支えないサウンドなので、守備範囲の広いプログメタルリスナーなら十分に楽しめるでしょう。

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CRISIS|クライシス

現在は元プログレッシヴ・ブラックメタルのEphel Duathを経て、そのメンバーDavide Tisoと組んだユニット、Karyn Crisis’ Gospel of the Witchesでゴシッククイーン的な佇まいとなっている、カリン(Karyn Crisis)が率いたニューヨークのオルタナティヴメタルバンド。

ニューメタルの先駆けでもありメタルコアのハシリでもあり、プログレッシヴなポストハードコアのパイオニアでもあり、さらに女性ヴォーカル系エクストリームブームに先駆けた存在ともいえるグループですが、あまり早すぎたためかさほど注目を集めることもないまま解散してしまいます。

NYアンダーグラウンドの匂いを漂わせたプログレ的でもある変則ヘヴィサウンドに、カリンのデス声一歩手前の生々しいダーティシャウトと儚げなロリータヴォイスを行き来するフリーキーな躁鬱的ヴォーカルが乗る、強烈な存在感を持った独自の作風は他に類を見ないものでした。

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MARY BEATS JANE|メアリー・ビーツ・ジェーン

MARY BEATS JANEはスウェーデンのデスラッシュ/ネオスラッシュシーンを代表するTHE HAUNTED(ホーンテッド)の初代ヴォーカリストペーター・ドルヴィン(Peter Dolving)が率いていたグループ。

スウェーデンでは90年代半ばあたりから、グルーヴメタル,ニューメタル,インダストリアルメタル,グランジなどの、米国発ヘヴィサウンドに影響を受けたグループが続々登場するようになりますが、その状況はもともと幅広い音楽的バックグラウンドとオルタナティヴ感覚を持っていたペーターにはまたとない機会で、まさに水を得た魚となります。

彼が率いるMARY BEATS JANEはその先駆けでもあり、完成度の高いサウンドで気を吐いていました。1stでは疾走感のあるロッキンなグルーヴメタルといった作風でしたが、2ndではKORNTOOLにも通じるダークなヘヴィサウンドと激情的なエモーションを持った、ニューメタルスタイルに接近します。

スウェーディッシュ・オルタナティヴメタルシーンは、クオリティが伴わないものが多く先細りになってゆきますが、そんな中でMARY BEATS JANEはフォロアーの枠に収まらないどころか、米国の第一線に匹敵する存在感と風格をも感じさせました。

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