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【WIKIに無い!】ニューメタル:ミクスチャー/ラップメタル系基本情報+重要バンド8選【ビギナー必見・必聴|ヘヴィメタルジャンル徹底解説】

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世界的HIPHOPブームとの相乗効果で一躍ニューメタルの最新モードとしてメインストリームシーンに躍り出てニューメタルバブルを生んだ新世代ラップメタル!

ここでは長期間におよぶニューメタルムーヴメントの中でも、90年代後半に一大ブームとなってニューメタルの大衆化に寄与したラップメタル系のニューメタルと重要バンドについて解説します。

HIPHOPブームとの相乗効果で世界的ブームに!!

KORN&ロス・ロビンソンによるニューメタル革命の影響により、そのスタイルを取り入れたオルタナティヴメタルが増加したUSヘヴィミュージックシーンですが、本来はいちKORNフォロアーに過ぎなかったLIMP BIZKITがブレイク。ある意味ではKORN以上にニューメタルシーンの顔として認知されるほどになります。

その背景には、RAGE AGAINST MACHINEの活躍でラップメタルが再び脚光を浴びていたことや、現在の日本でもキッズカルチャーになるまでに大衆化が進んだHIPHOPが、世界的なメインストリームミュージックとして勢力を拡大していく時期にあたったことで、それにうまく便乗して大きく後押しされたという面もあります。

ファンクメタルからHIPHOPメソッドのラップメタルへ!!

いずれにせよ、HIPHOP的な方法論とラップヴォーカルをダイレクトにフィーチャーしたサウンドが脚光を浴び、それ以前のファンク色の強いスタイルとは一線を画した、新世代ミクスチャーメタルとしニューメタル第2世代を代表するスタイルとして世界的に大きな影響を及ぼす存在となります。

また、CYPLESS HILLのようなロック志向の強いアーティストを中心に、HIPHOPサイドからニューメタルスタイルへのアプローチも増えましたし、かつてのRUN DMC & AEROSMITHやPUBLIC ENEMY & ANTHRAX、サントラJUDGHMENT NIGHTのような、ロックとHIPHOPのコラボレーションも流行となり、第二次ミクスチャーロックブームが巻き起こります。

ラップメタルはニューメタルバブルの代名詞!?

その後はニューメタルシーンのメロディ回帰の流れと歩調を合わせるかのように、LINKIN PARKなどに代表されるメロディと歌を重視した歌モノ系ラップメタルに主流が移っていきますが、ラップメタル系ニューメタルもかなりの長きにわたってニューメタルの一大潮流であり続けていました。

一方で、その時期になるとSLIPKNOTらのよりエクストリームなスタイルが脚光を浴びるようにもなり、ラップメタル系に続くニューメタル第3世代としてシーンを席巻していきます。しかし、ニューメタル系ラップメタルは一気にバブル化した反動もあって、ピークを超えてからはブームとしては潮が引くように一気に収束してしまいます。

ラップメタル系ニューメタルはオワコン!?

しかし、それ以降も完全に消滅したわけではなく、定番ジャンル/表現メソッドとしてポジションを得ていますし、HIPHOPシーンのロック/ポップス路線を含む多様化など、広義的/多面的に見れるならその影響の余波は今も生き続けています。

ラップメタル系ニューメタルの代表的アーティスト

LIMP BIZKIT|リンプ・ビズキット

KORN&ロスロビ系のサウンドにより直接的なHIPHOPアプローチを加えたサウンドでデビューしたLIMP BIZKITは、デビュー当初こそKORNの影響が濃厚なフォロアーに過ぎない存在でした。
しかし、アルバムごとにHIPHOP要素を強化してゆき新世代ミクスチャー/ラップメタルの旗手となり、瞬間風速的にはKORNを上回るほどの勢いを得て一躍セレブバンドの仲間入りをします。

しかし、エセギャングスタ的なマッチョイズムや女性蔑視のある歌詞やイキリ系のキャラクター、商業主義の権化のようなパブリックイメージから、80年代ヘアメタルの再来としてバッシングを受けることも多くなり、ニューメタルシーンのバブリーな部分を一手に引き受けた毀誉褒貶の激しいグループとなります。

それがタタってか、転げ落ち始めてからの転落スピードは凄まじく、瞬く間に「あの人は今…」ポジションに落ち着いてしまいました。

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STUCK MOJO|スタック・モジョ

ニューメタル世代のミクスチャー/ラップメタルのパイオニアのひとつで、それらの中でも最もメタル色の濃いグループ。黒人ヴォーカリストによる本格的なラッピングヴォーカルと、ゴリゴリのメタルギターを前面に押し出したサザングルーヴメタルを、クロスオーバーさせたサウンドが特徴です。
DEVIN TOWNSENDのプロデュースによる1996年の2ndアルバムPig Walkでは、インダストリアル色を加えつつもよりメタル度の高いヘヴィサウンドとなったこともあり、ラップメタルとしては珍しくメタルファンからも支持されるようになります。

黎明期からコンスタントな活動を続けてキャリアを積みアルバムリリースも重ねていましたが、せっかくの強力な武器でもあるラッピングヴォーカルを生かしきれないまま、類型的なサザングルーヴメタル色だけが強まってゆきます。
その結果、幅の狭い画一的な作風と曲作りの弱さが目につくようになり、それが最大のネックとなって第一線に浮上することはありませんでした。

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LINKIN PARK|リンキン・パーク

HIPHOPに限らないより幅広いバックグラウンドを感じせるグループで、ラッピングヴォーカルを交えつつもメロディとエモーションを重視しした作風が特徴。

ロックスターっぽくないナードな文系キャラクターが、LIMP BIZKITなどのマッチョ系やイキリ系のパーリーロックに抵抗を感じていたリスナーの心をつかみ、ミクスチャー系ニューメタルの旗手としてシーンを大きく塗り替えます。

彼らの登場によりそれに追随するグループも多数登場し、新たな第2世代ミクスチャー系ニューメタルのモードのひとつとなり、彼らがその筆頭として一時代のシーンを牽引してゆくことになります。

Meteora
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INCUBUS|インキュバス

メロディーを重視した、歌モノ系ミクスチャー/ラップメタルの代表的なグループ。

デビュー当初はLIMP BIZKITにも近いやや類型的なスタイルでしたが、2ndからはHIPHOP色の強いサウンドやラッピングヴォーカルにこだわらず、オーガニックなロックサウンドとエモーショナルでメロディアスなヴォーカルを大幅に導入した作風に移行。

ゴリゴリのイケイケのマッチョ系ラップメタルとは異なる、センシティブな感性を持った柔軟でしなやかなサウンドで、LINKIN PARKらと並ぶ新世代ミクスチャー/ラップメタルの代表的グループとして一時代を築きます。

その後ラップメタル色はいっそう薄まって、一連のポストグランジ勢やエモロック系のようなポップでエモーショナルな歌物ロック路線を邁進してゆき、その結果やや独自性も薄まってしまいます。

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311|スリーイレブン

311はUSニューメタルシーンのトップグループではやや異色だった存在で、ニューメタル的な過剰さやダークネスをあまり感じさせない陽性で軽快な作風が特徴的です。

オードックスなラップメタルスタイルよりもレゲエ色の強いサウンドを持ち味としており、USレゲエロックの重鎮BAD BRAINSの影響も取りざたされがちですが、むしろUKシーンでよく見られたレゲエロックとUS系ミクチャー/ラップメタルのミックスといった印象があります。

レゲエベースということで自身のスタイルを崩すことなくメロディーを導入が行えたこともあり、他のメロディー派ラップメタルのような類型的なスタイルに陥らずに済んでいるのも強みです。

サウンドのみならず活動フィールドまで、色々な面で他のニューメタル勢とは一線を画した独自のポジションを築いています。

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P.O.D.|ピー・オー・ディー

クリスチャンミクスチャーバンドのP.O.D.は、米国ニューメタルシーンには比較的珍しいレゲエ色の濃いラップメタルと、ポストグランジのエッセンスをミックスしたようなスタイルが持ち味のグループ。

ラッピングヴォーカルを展開しつつサビではエモーショナルなメロディを歌い上げるという、ミクスチャー系ニューメタル第2世代の典型的スタイルですが、メロディーセンスに非凡なものがあり、クリスチャンメタルという特殊なポジションながら幅広いリスナー層の人気を集めました。

Satellite
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SKINDRED|スキンドレッド

UKロックの十八番とも言えるレゲエ/ダブを取り入れた個性的なサウンドが注目を集めて、一部で絶大な支持を集めたUKミクスチャーメタルバンドDUB WARのヴォーカリスト、ベンジーを有するミクスチャーメタルグループ。

ベンジーお得意のレゲエディージェイスタイルのヴォーカルを看板にしているのは同様ですが、通好みなDUB WARと比較すると、かなりメインストリームサウンドに寄せたわかりやすいサウンドです。
そのためDUB WARとは比較にならないほど幅広い支持を集めますが、反面DUB WARに比べるとユニークさや独自性が大幅に薄れたのも確かで、そのあたりが評価の分かれるポイントになります。

Babylon
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ONE MINUTE SILENCE|ワン・ミニット・サイレンス

ONE MINUTE SILENCEは、英国出身のポリティカルなニューたるバンドで、ラップメタルとしてカテゴライズされがちですが、LIMP BIZKIT系のラップメタルと、その次のフェーズ当たるSYSTEM OF A DOWNらのエクストリーム系ニューメタルの、双方にまたがるグループ。
ヴォーカルスタイル以外にはHIPHOPの影響はさほど濃厚ではなく、楽曲もHIPHOPフォーマットよりもロック/ヘヴィーメタルフォーマットにのっとったものが多く見られます。

USサウンドとはひと味違ったUKスタイルが日本でも一時期は注目を集めますが、初期のハイテンションサウンドを維持できなかったためか、アンチUSの気風が強い英国シーンで米国トレンドのニューメタルとして活動に苦戦したのかアルバム3枚を残して解散。
2013年の復活作では、TOOLに近いオルタナプログレサウンドに接近。さらにダブステップなどのEDMスタイルを取り入れるなど、幅を広げた作風を見せました。

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