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【Wikiに無い!】ゴシックメタル紹介:インスパイア系 編【ビギナー必見・必聴|ヘヴィメタルジャンル徹底解説】

ヘヴィメタルライヴ中にメロイックサインを掲げるオーディエンスのイメージ ゴシック
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ゴシックメタルに大きな影響を受けてそのエッセンスを吸収して自分たちのサウンドに反映させた“インスパイア系”バンドとは?

ゴシックメタルがひとつのメタルカテゴリとして確立されるにつれて、その影響は他のメタルジャンルにもおよび、そこからゴシックメタルのエッセンスを自作に反映させたバンドが登場するようになります。

ゴシックメタルの盛り上がりに歩を合わるかのように、世界的な音楽シーンで80年代ニューウェイヴリバイバルの機運が高まっていたことが、それを加速させた面もあるでしょう。

期間限定で実験的にゴシックメタル化を試みたバンド、本来の音楽性にゴシックメタルのエッセンスを取り入れたバンド、完全にゴシックメタルに移行したバンドなどアプローチは異なりますが、実に様々なバンドがゴシックメタル的アプローチを試みており、メタルシーンにおけるゴシックメタルの影響力の大きさを物語っています。

“ゴシックメタルインスパイア系”ヘヴィ/パワーメタルバンド

パワーメタルなど様式色が強い所謂“正統派メタルバンド”には、その保守性から他のジャンルとのクロスオーバーはあまり見られません。
ゴシックメタルとのクロスオーバーも例外ではありませんが、一部の個性派バンドや先鋭的なバンドの中には、ゴシックメタルに影響を受けてそのエッセンスを取り入れたサウンドを作り出すバンドも存在しました。

RAGE|レイジ

RAGEはドイツのメロディック・パワーメタルを代表するバンドですが、1995年にゴシックメタル的なエッセンスを取り入れたダークな作風の9作目Black in Mind(ブラック・イン・マインド)を発表します。

彼らは以前より、画一的な他のジャーマンパワーメタル勢とはルーツから異なるような独創的な曲調やメロディーに定評がありましたが、ニューウェイヴやゴシックシーンのビッグネームTHE POLICE(ザ・ポリス)THE MISSION(ザ・ミッション)をカバーするなど、その個性の源泉にニューウェイヴからの影響があることもうかがえていました。

その後はゴシック色は減退し、オーケストレーションを導入するなどネオクラシカル的な作風に移行してしまいます。

「Black In Mind: The Black In Mind Demos (20th Anniversary)」リンクが見つかりませんでした。: (WP Applink)

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NEVERMORE|ネヴァーモア

NEVERMOREは、プログレッシヴメタル寄りのパワーメタルバンドとして、マニアックなリスナーから高く評価されていたSANCTUARY(サンクチュアリ)がリニューアルしたバンド。

SANCTUARY時代よりも一層ダークに進化したサウンドを持ち味としていて、次第に音楽性に共通する部分の多いゴシックメタルに接近していきます。

ダークなパワーメタルとゴシックメタルのエッセンスを持ちながらも、あくまでオーソドックなヘヴィメタルを基調としつつ、しかしそのどちらにも属さない彼ら独自のシリアスなサウンドは、ダークメタルと称されることもあります。

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“ゴシックメタルインスパイア系”スラッシュメタルバンド

スラッシュメタルシーンには先鋭的なバンドが多かったこともあり、ムーヴメント最盛期が重なるニューウェイヴから影響を受けたバンドも欧州中心に存在していました。

スラッシュメタルとゴシックメタルのムーヴメント全盛期は全く重なりませんが、スラッシュ衰退後も長く活動を続けていたバンドの中には、ゴシックメタルスタイルを取り入れるものもありました。

KREATOR|クリエーター

ジャーマンスラッシュBIG3の一角KREATORは、1990年の5作目Coma of Souls(コーマ・オブ・ソウル)からゴシック的とも言える欧州暗黒耽美趣味をサウンドに打ち出すようになります。

その後も、1992年の6作目Renewal(リニューアル)、1997年の8作目Outcast(アウトキャスト)と、さらにゴシック色を強めた作品を発表していましたが、1999年に9作目として完全にゴシックメタルスタイルに変貌した決定的作品Endorama(エンドラマ)を発表します。

ゴシックメタル路線はそこで終了しますが、そのエッセンスはその後の作品にもサウンドのアクセントとして端々で見られます。

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DEPRESSIVE AGE|デプレッシブ・エイジ

DEPRESSIVE AGEは東ドイツのスラッシュメタルバンドで、東西ドイツ統一後には日本などでも作品がリリースされるようになります。

彼らは当初からスラッシュメタルには納まりきれない多様な音楽性を内包していて、前衛的なプログレッシヴメタルとでもいうべきバンドでしたが、“メランコリックスラッシュ”とも呼ばれ、ゴシックメタルにも通じるダークで内省的なエッセンスを持っていました。

その後、1994年の3作目Symbols for the Blue Times(蒼き悲壮)でよりゴシック的な荘厳なダークネスを前面に押し出したサウンドを作り出し、1996年の次作Electric Scum(エレクトリック・スカム)ではインダストリアルやエレポップ的な質感を取り入れ、ニューウェイヴ系ゴシックメタルと読んでも差し支えないサウンドとなります。
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“ゴシックメタルインスパイア系”デスメタルバンド

コテコテのブルータルデスメタルバンドがゴシックメタルのエッセンスを取り入れるケースはあまり見られませんが、メロディックデスメタルやテクニカル/プログレッシヴなスタイルのデスメタルには、ゴシックメタル的なアプローチをとるバンドが少なくありません。

本来、メロディックデスメタルはデスメタルにメロディーや叙情性を導入するというアプローチがゴシックメタルと共通するものですし、プログレ系のバンドは実験的な試みからゴシック的なエッセンスを導入することは珍しくありませんでした。

ATROCITY|アトロシティ

ATROCITYはドイツ産のデスメタルバンド。

デビュー作Hallucinations(ハルシネイション)と2ndアルバムTodessehnsucht(トーデッセンゾート)は、目まぐるしい展開がウリのブルータルなテクニカルデスメタルとしてして高い評価を得ます。

マニアックなジャーマンバンドとしては珍しくトレンドに敏感でミーハーな一面があり、2ndアルバム以降はグルーヴメタル,インダストリアルメタル,ゴシックメタル,デスラッシュ,プログレッシヴメタルなど、多彩なアプローチを展開しています。

3rdアルバムのBlut(ブラット)で、これら様々な要素を詰め込んだ雑食的なスタイルに移行したのを契機に、楽曲のバリエーションやエッセンスのひとつとしてゴシック要素を取り入れるようになります。また、ゴシックの定番でもある女性ヴォーカルをメインに据えた編成で、企画物のゴシックメタルアルバムもリリースしたこともあります。

企画物とはいえ、同郷のMORGOTH(モーゴス)同様に以前からゴシック的耽美趣味をサウンドに反映させていた実績もあって、一朝一夕のにわかゴシックではない上に実力派でもあるので、ゴシックメタルとしても高水準な作品を生み出しています。

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EDGE OF SANITY|エッジ・オブ・サニティ

EDGE OF SANITYはスウェーデン出身のデスメタルグループ。エクストリームメタルのプロデュース、様々なバンドのサポートやプロジェクトへの参加など、幅広い活動で知られる才人ダン・スウォノ(Dan Swanö)のパーマネントバンドです。

ダン・スウォノはのちにゴシックメタルと70年代ハードロック,プログレを融合したようなバンド、NIGHTINGALE(ナイチンゲール)としても活動しますが、そのルーツはこのEDGE OF SANITYにあります。

EDGE OF SANITYはメロディックデスメタルのパイオニアのひとつとして知られる存在ですが、それ以外にもデスラッシュ,インダストリアル,ハードコアスラッシュ,プログレッシヴメタルなど、ひとつ作品の中にさまざまな顔を持ったに多面的な雑食スタイルのバンド。

ゴシックメタルも彼らの持つ顔の一面で、1993年の3作目The Spectral Sorrows(ザ・スペクトラル・ソロウズ)に収録したSISTERS OF MERCY風の曲Sacrificed (サクリファイスド)が話題になったのを契機に、彼の定番スタイルのひとつとなります。

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AMORPHIS|アモーフィス

フィンランドのAMORPHIS(アモーフィス)は、デスメタルバンドとしては比較的古くからメロディ導入を試みていました。
日本ではマスコミやショップ主導でメロデスのパイオニアとして売り出しますが、当時としてもやや古くささを感じさせるドゥームデススタイルで、クオリティもオリジナリティもソコソコのレベルでした。

彼らがクオリティを向上させてシーンで存在感を示すのは、1996年の3rdアルバムElegy(エレジー)でゴシックメタル,サイケなドゥームメタル,トラッドメタルなどをミックスした独自のスタイルを確立してからです。

その後もゴシック要素は楽曲のエッセンスとして用いられますが、彼らが作り出した様式をセルフカバー的に繰り返すスタイルに落ち着いて、クオリティも頭打ちになってしまってしまい、熱心な固定ファン以外にはちょっと辛い存在に止まっています。

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SENTENCED|センテンスド

SENTENCEDはフィンランドのバンドで、メロディックデスメタルの黎明期のバンドとして確実に名が挙がるパイオニア的存在で、メロディックデスメタルとしての出世作となる1995年の3rdアルバムAmok(アモーク)で高い評価を得ます。

ただし、彼らのサウンドはスウェーディッシュ系のデスラッシュベースのスタイルではなく、デッスンロールに近いロッキンな感触のもの。
スオミバンドに多いゴシック系デッスンロース『ゴッスンロール』のスタイルは、その多くが彼らのサウンドをルーツとしています。

Amok以降はゴシックメタルに影響を受けてスタイルをそちらに寄せていき、それまでのメロデススタイルは完全に捨て去ります。
それからというもの、その音楽性は2005年に解散するまで良くも悪くも一切ブレることはありませんでした。

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“ゴシックメタルインスパイア系”ブラックメタルバンド

ブラックメタルシーンには、BATHORY(バソリー)BURZUM(バーズム)のようにSE中心のアンビエント的な音楽性を追求するバンドが、以前からわずかながら存在していました。

そこには、ゴシックメタルと共通する要素も少なくなかったため、特にアトモスフェリックなアンビエント系ゴシックメタルはブラックメタルにも大きな影響を与えます。
ゴシックメタルのエッセンスをや手法を取り入れ、サウンド的にはほぼ変わるところがないようなブラックメタルも登場しまていした。

IN THE WOODS|イン・ザ・ウッズ

IN THE WOODSはノルウェー出身で、プログレッシヴでアバンギャルドな感性を持ったブラック/ペイガンメタルバンド。
デビュー当初から既に、ゴシックメタルに近いスタイルで完成度の高いサウンドを作り上げていました。

のちに女性ヴォーカルも加割、作を重ねるごとにアトモスフェリックでサイケデリックな要素をマシマシにして、プログレッシヴなゴシックメタルといったアプローチに至ります。

「Three Times Seven on a Pilgrimage」リンクが見つかりませんでした。: (WP Applink)

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SAMAEL|サマエル

SAMAEL(サマエル)は初期の頃から当時のブラックメタルとしては異例な存在で、他のバンドが軽く劣悪なサウンドを競っている中で、厚みのあるヘヴィなサウンドとミドルテンポ中心でゴシック的な耽美エッセンスを孕んだ楽曲を持ち味としていました。

4作目Passage(パッセージ)あたりからインダストリアルメタルに接近してゆきますが、それと同時にゴシックメタル寄りのエッセンスも濃くなり、ほぼインダストリアル・ゴシックメタルと呼んで差し支えないにサウンドへとたどり着きます。その後は基本的なスタイルに大きな変化はありません。

Exodus
メタル¥1,731Samael
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