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【Wikiに無い!】グルーヴメタル/ヘヴィグルーヴ:第1世代 編…オルタナティヴ・ヘヴィロックの時代:重要バンド17選【ビギナー必見・必聴|ヘヴィメタルジャンル徹底解説】

ヘヴィメタルライヴ中にメロイックサインを掲げるオーディエンスのイメージ ジャンル解説
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オルタナティヴロック系

HELMET|ヘルメット

HELMETは本来ニューヨークオルタナシーンのバンドで、ブレインのペイジ・ハミルトンは本格的にジャズを学びNYアバンギャルドにも通じる才人でもあります。

アングラ色の強いジャンク/ノイズロックサウンドから、キャッチーなポップネストわかりやすさを持った整合感の強いサウンドに転身し、メタリックな要素を強まったこともあり、PANTERAと肩を並べてグルーヴメタル代表するシーンのトップグループのポジションに収まります。

全盛期の彼らのサウンドは一聴するとシンプルながら緻密に計算されつくされており、それでいて知性を感じさせるだけではなく、即効性のあるフィジカルな高揚感も併せ持っていました。

世紀末を迎えた時期に一度解散しますが、00年代に入って再結成。その後は微妙に音楽性をマイナーチェンジしつつもコンスタントな創作活動を継続していました。
再結成後はポップ色とオルタナ色が強まって、やや激しさが薄れたこともあり全盛期のファンからの評価はかんばしくありませんが、それでもクオリティは維持しています。

メタルのマッチョ感や虚仮威し感が苦手なリスナーでも楽しめる、「大人も聴ける知的でクールなグルーヴメタル」といった存在といえます。

Meantime
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TOOL|トゥール

TOOLはモダンプログレやプログレッシヴメタルとして語られることが多く、今ではそれらのシーンのパイオニアにあたる重鎮のひとつとして、数多くの後続バンドに影響を与えています。

しかし、ヘンリー・ロリンズの肝入りでメジャーデビューを果たした当初に聴かせたサウンドは、特徴的なダークなサイケ感覚とヘヴィネスこそ現在に通じるものでしたが、その後の作風と比較するとよりシンプルでロックらしいなダイナミズムを感じさせるもので、グルーヴメタルやグランジの音とも大きくリンクするグルーヴィーなヘヴィロックサウンドを持ち味にしていました。

TOOLは、多様な音楽的バックグラウンドと一聴してそれとわかる独自性の強さから、様々なジャンルで語られながらそのどこにも属することがないグループですが、この時代のグルーヴメタル/ヘヴィグルーヴシーンは彼らの存在をも受け入れられるほどの多様性と懐の深さを持ったジャンルでした。

Undertow
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ROLLINS BAND|ロリンズ・バンド

ROLLINS BANDは、ハードコアのみならずグランジなどのオルタナティロックのルーツのひとつとして、ヘヴィメタルをも含めたヘヴィミュージックシーンに絶大な影響力を持つ、米国ハードコアレジェンドのカリスマグループBLACK FLAG(ブラック・フラッグ)のフロントマンだったヘンリー・ロリンズ率いるグループ。

BLACK FLAGの時点でもすでに、BLACK SABBATHら70年代ヘヴィサウンドの影響を受けた、グルーヴメタルの原型ともいえるサウンドを作り出していましたが、ROLLINS BANDではさらにヘヴィネスを増したロリンズ流グルーヴメタルとも言えるスタイルを完成させます。

当初は、ブルーズなどのルーツロックテイストを持ったハードコアといった様相のサウンドでしたが、様々なロックミュージックをはじめとしてジャズやファンクまで幅広い音楽を取り入れ、時にKING CRIMSON(キング・クリムゾン)をも思わせる、グルーヴあふれるヘヴィプログレッシヴロックともいえるスタイルで頂点を迎え、その時期のサウンドはTOOLらにも影響を与えるほどでした。

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RAGE AGAINST THE MACHINE|レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン

RAGE AGAINST THE MACHINEは80年代から90年代初期のファンクロック系ミクスチャーと、90年代以降のラップメタル系ミクスチャーとをつなぐ存在で、それまでのミクスチャーロック/ラップメタルを別のステージ押し上げたと同時に、社会性の強いポリティカルなアジテーターとして有名です。

ブレイクのタイミングからニューメタル世代の印象も持たれがちですが、WHITE ZOMBIETOOLMARLIN MANSONらと同じく、グルーヴメタル全盛期に登場してやや時間を空けてメインストリームに登りつめたグループでした。

それらのグループと同様に、様々なシーンとリンクしながらその何処にも属しない、独自のポジションにあるワン・アンド・オンリーな存在で、それは各シーンで独自のヘヴィグルーヴサウンドが表出した時期だったからこそとも言えるでしょう

解散後は、ヴォーカルのザック(Zack de la Rocha)はよりオルタナティヴなサウンドと政治色の強い活動を追求。楽器隊はSOUNDGARDEN(サウンドガーデン)クリス・コーネルAUDIOSLAVE(オーディオスレイヴ)を結成し、ポストグランジスタイルでヒットメイカーとなります。

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BODY COUNT|ボディ・カウント

CYPLESS HILL(サイプレス・ヒル)HOUSE OF PAIN(ハウス・オブ・ペイン)と並んで親メタル派HIOHOPアーティストの筆頭に数えられ、BLACK SABBATH(ブラック・サバス)SLAYER(スレイヤー)とのコラボでも知られる、ICE-Tによるラップメタルユニット。

オーソドックスなハードロック/ヘヴィメタル/スラッシュメタルをHIPHOPメソッドで組み立てたようなサウンドは、一般的なミクスチャーやラップメタルのイメージとは全く異なるものですが、彼らのような存在がヘヴィメタルシーンとHIPHOPシーンをつなぎ、両者のコラボレーションを推し進めた事は間違いありませんし、それはニューメタルにもつながる重要な試みでした。

BODY COUNT=ICE-Tは新たなムーヴメントには貪欲なスタンスで、近作ではニューメタルやメタルコアにも接近しています。

ノイズ/ジャンクロック系

UNSANE|アンセイン

UNSANEは、かつてジャンクの重鎮ジョン・スペンサー(THE JON SPENCER BLUES EXPLOSION, PUSSY GALORE)の実弟との噂も流布していた、クリス・スペンサー率いるグループ。

ヘヴィなオルタナティヴロック,ハードコア,ガレージパンクなどの要素を持った、荒々しく生々しいノイジーなヘヴィロックサウンドが特徴で、ノイズロックやジャンクロックと呼ばれるシーンではもっとも知名度の高いグループのひとつ。マニアックで通好みなリスナーから支持されていた、アンダーグラウンドの帝王と言った存在でした。

これらノイズロック系のサウンドには、グルーヴメタルやスラッジコアとも相通じる部分もあり、それぞれのジャンルをまたいでリンクするような音楽性も見られました。

00年代のヘヴィ/エクストリームミュージックシーンが新潮流が底を尽いた時期に、90年代前半のブレイクし損ねたデッドストック的バンドにを引っ張り出してくるという、ビジネス戦略的な再評価が賑わいを見せましたが、彼らもその一環でお鉢が回ってきたことで再びスポットライトを浴びることになります。

「Total Destruction」リンクが見つかりませんでした。: (WP Applink)

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-(16)-SIXTEEN|シックスティーン

-(16)-SIXTEEN(シックスティーン)は、現在ではスラッジコア/スラッジメタルとして扱われることが多いグループですが、そういったスラッジ的なエッセンスと、UNSANEのようなノイズロック/ジャンクロック、HELMETのようなニューヨーク系ヘヴィオルタナティヴスタイルなどが、独自にブレンドされた音楽性を持っています。

完成度の高いハードコアでソリッドヘヴィグルーヴサウンドが持ち味で、デビュー当時はそれなりのプッシュがあったものの、オルタナティヴでややつかみどころの無い部分がネックになったのか、いまひとつ影の薄い存在にとどまっていました。

のちのヘヴィミュージック停滞期に、UNSANEらとともに90’sデッドストックグループとして発掘され、ビジネス的な再評価リバイバル戦略の波に乗って再びスポットライトを浴びることになります。

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FUDGE TUNNEL|ファッジ・トンネル

FUDGE TUNNELは、NAPALM DEATH(ナパーム・デス)らエクストリームミュージックの大物が名を連ねる、名門レーベル『イヤーエイク(EARACHE RECORDS)』に所属していた英国のグループ。

グルーヴメタルシーンでは数少ないイギリス系バンドで、最近ではスラッジコアとして扱われることもありますが、当時の英国シーンを賑わせたスラッジと縁の深いドゥームメタルとは全く異なるもので、むしろニューヨーク系ノイズ/ジャンクロックにも通じる質感を持ったヘヴィなオルタナティヴメタルです。

それらと共通するケレン味のないロウでストイックな音楽性と、シニカルかつポリティカルでマッチョ感の薄い文系センスが持ち味ですが、UKポストパンクやハードコアを根底に持っていることで、米国産のグループとはひと味違ったスタイルに仕上がっており、キャッチーなわかりやすさに欠けるものの、ウルトラヘヴィな圧力を持つサウンドは存在感抜群。

当時のUKオルタナともエクストリームメタルとも一線を画し、ある意味やや浮いた存在だったことから、大きくブレイクするでもなく活動も短期間に終わりましたが、通好みなファンやミュージシャンからの評価は高く、中心人物のアレックス・ニューポートはSEPULTURA(セパルチュラ)マックス・カヴァレラとのユニットNAILBOMB(ネイルボム)を始めとした数々のコラボレーションのみならず、プロデューサー、エンジニアとしても活動しています。

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スラッジ/ヘヴィロック系

EYE HATE GOD|アイ・ヘイト・ゴッド

EYE HATE GODはニューオーリンズスラッジの代名詞的なグループですが、PANTERA界隈のサザンメタルシーンに属しており、それぞれサザンメタルのメインストリームとアンダーグラウンドの顔役ともいえる存在でもあります。
このような背景もあって、アメリカ南部シーンではグルーヴとスラッジは音楽的にも密接な関係にあり、EYE HATE GODも後期のPANTERAサウンドに強い影響を与えたことで知られています

当初は、ブルーズロックやサザンロックなどを原点に持つサザングルーヴメタルと、ドゥーム/ストーナーサウンドをブレンドした作風でしたが、スローな“引きずり系”リフやノイズ/ジャンクロック由来のダーティなサウンドを取り入れて、スラッジのひとつのスタンダードといえる作風を完成させます。

ギタリストのジミー・バウワーが、フィル・アンセルモのプロジェクトDOWN(ダウン)にも参加していることで、メタルシーンでも大きく認知度が上がりました。

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CROWBAR|クロウバー

CROWBARは、PANTERA同様サザンメタルシーンに属するグループで、メンバーがフィル・アンセルモのプロジェクトDOWN(ダウン)にサポート的に参加するなどPANTERAとも縁の深い関係にあります。

一般的にはスラッジコア/メタルにカテゴライズされ、そのパイオニア的存在のひとつと目されていますが、現在スラッジ系として語られているグループにはグルーヴメタルと音楽性が大きくリンクするものも多く、中でもメタリックでソリッドな質感とシーンでもトップクラスの圧倒的ヘヴィネスを持ちながら、比較的コンパクトな整合感も感じさせるCROWBARはその筆頭格と呼んでも差し支えないでしょう。

彼らのサウンドは、後になるほどより一層その傾向を強めてゆき、楽曲も多様性と構成力を増してゆきます。また、スラッジシーンの中では比較的多作な存在としても知られ、現在も順調にアルバムリリースを重ねてます。

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TUNGSTEN|タングステン

同名バンドがいくつかありますが、これはニューオーリンズスラッジシーンに属し、EYE HATE GODCROWBARとも交流のあるバンド。その2バンドには知名度で劣るものの、ムーヴメント初期から活動していた古参グループのひとつです。

音楽性はCROWBARに近く、当時のスラッジシーンの中でも特にヘヴィメタリックなダイナミクスを持った作風で、さらにハードコア的な突進力を持ったスタイルが特徴。必然的に、グルーヴメタルにもかなり近いフィジカルな躍動感やグルーヴを感じさせるサウンドを展開していました。
明確に解散はしていないようですが、5作目以降はアルバムリリースも無く現状目立った活動は見られません。

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