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★【Wikiに無い!】ミクスチャー/ラップメタル/ファンクメタル紹介:オールドスクール+個性派 編:基礎知識&各国の代表的バンド:59選【ビギナー必見・必聴|ヘヴィメタルジャンル徹底解説】

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各国ミクスチャー事情と重要バンド紹介:Chapter.4

アメリカ|United States|ハードコア系:7選

かつてのオリジナル・パンク世代の一部では、ファンクやレゲエなどのブラック・ミュージックに対して、同じレベル・ミュージックとしてのシンパシーを持ち、それを自身のサウンドに取り入れる傾向が見られました。

パンクの流れをくむハードコアの中にもその流れは受け継がれており、特にその傾向が顕著だったのが、80年代中盤のスラッシュメタルに接近したUSシーンの『クロスオーバー・スラッシュ』と、その流れをくむ『グルーヴコア』という、ヘヴィメタルとの交配を重ねてきた一派でした。

これらのハードコア系ミクスチャーのグループは、当時の『ミクスチャー』ジャンルのとしては傍流であり、ビッグネームほどの大きな商業的成功を収めることはありませんでしたが、のちにメインストリームの覇権を握る『ニューメタル』の原点としても、大きな役割を果たしている重要ジャンルと言えます。

01:BAD BRAINS|バッド・ブレインズ

アルバムデビュー:1982年

DEAD KENNEDYS, BLACK FLAG, MISFITSなどと共に、USハードコア第1世代のパイオニアとして並び称され、カリスマ的な支持層を持つ老舗バンド。
同時に、アメリカのハードコアシーンに、レゲエ系のサウンドを持ち込んだ存在とみなされています。

そのことから、『ミクスチャー』の元祖として語られることもありますが、基本的にはハードコアベースの曲とレゲエベースの曲が混在するスタイルが中心であり、ひとつの曲に両ジャンルの要素がミックスされた『ミクスチャー』のスタンダードとは、やや方向性を異にします。

のちに、ミクスチャー・ロックに接近したアプローチを試みたこともありますが、その時はすでに『ミクスチャー』のシーンが確立されて主要バンドがブレイクを果たした後だったために、それほど大きなインパクトは残せませんでした。

02:BIOHAZARD|バイオハザード

アルバムデビュー:1990年

90年代のニューヨーク・ハードコア・シーンを代表する存在として一時代を築いた、ヘヴィグルーヴ系メタリック・ハードコア・グループ。

ミッド〜スローテンポを中心に、パーカッシヴなラップ風ヴォーカルと、全編にわたってフィーチャーされるメタルギターを武器にした、ヘヴィでマッシヴでグルーヴ・ラップコアを持ち味としていました。

BIOHAZARDは、グルーヴコアとラップコアの双方のジャンルにおいて、パイオニア的な立ち位置にあるだけでなく、近年のメタルコアにまで受け継がれる、90年代以降のハードコア・サウンドのひとつの基盤をつくった重要バンドとして語り継がれ、広くリスペクトを集めています。

03:DOG EAT DOG|ドッグ・イート・ドッグ

アルバムデビュー:1994年

ミクスチャー/ラップコア系のニューヨーク・ハードコアの中では、一時はBIOHAZARDと双璧ともいえる存在だったグループで、BIOHAZARDとは『ロードランナー』でのレーベルメイトでもありました。

BIOHAZARDらのタフなマッチョなヘヴィサウンドとは対照的に、ホーンセクションを導入したポップでヘヴィながらも軽快なサウンドと、ユーモアセンスの感じられる柔軟でしなやかなスタイルを持ち味としており、時にメロコア風の疾走曲も織り交ぜてきます。
さらには、アメリカのメタルゴッド、ロニー・ジェイムズ・ディオとのコラボ曲もリリースしているという、なかなかの変わり種です。

ハイセンスでありながらポップでキャッチーな馴染みやすという、理想的な作風にもかかわらず、アメリカ本国ではメロコア/ポップパンクの全盛期でさえもトップには届かず、むしろ、ヨーロッパでの方が高い評価を得ていました。
歯車がかみ合っていればもっと大きくブレイクできていただけの、可能性とポテンシャルを持ったバンドでした。

04:INFECTIOUS GROOVES|インフェクシャス・グルーヴス

アルバムデビュー:1991年

SUICIDAL TENDENCIESのマイク・ミューアを軸に、ロバート・トゥルージロとディーン・プレザンツという新旧メンバーを中心に結成された、サイド・プロジェクト的な位置付けのグループ。

スラッシュメタルブームの収束によって人気に翳りの見えた、SUICIDAL TENDENCIESと入れ替わるように注目を集めるようになり、全盛期のチャート・ランキングにおいては、SUICIDAL TENDENCIESさえもを上回る結果を残しています。

音楽的には、従来のファンクメタルとも後のニューメタル系とも異なる、ストレンジなミクスチャー・サウンドを確立しており、コミカルなユーモアとフリーキーなセンスが強調しつつも、PRIMUSほどには極端な変態性に傾き過ぎないファンクロック/メタルサウンドが特徴。
曲によってはオーソドックスなハードロックとして聴くことさえ可能なものもあり、やや異端ながらもミクスチャーの入り口にも最適なバンドでした。

05:ORANGE 9mm|オレンジ・ナインミリメーター

アルバムデビュー:1994年

ニューヨークのを拠点として、ヘヴィグルーヴ・サウンドにラップメタル・テイストを交えた、オルタナティヴなポストハードコアを展開していたグループ。

デビュー当初は、期待の新鋭としてかなりの注目を集めており、その勢いもあって立て続けにアルバムをリリースしていましたが、残念ながらセールスには結びつかず、アルバム3枚を残して解散してしまいます。

しかし、ニューヨークのポストハードコア界隈では、QUICKSANDらと並んでヘヴィ系の実力派としてすこぶる評価が高く、ミュージシャンズ・ミュージシャン的な通好みバンドの立ち位置にありました。
メンバーの技量にも定評があり、解散後にもその実力を買われて、解散後にもその実力を買われて、HELMET,GLASSJAWといった交友関係にあったグループに参加しています。

06:DOWNSET|ダウンセット

アルバムデビュー:1994年

90年代のハードコア・シーンにおける、ヘヴィなグルーヴ・ラップコア系のスタイルとしては、BIOHAZARDの後を継ぐと見なされるほどの、シーンを代表格する存在にまで上りつめていたグループ。

メタリック・ラップコアのBIOHAZARD比較すると、より本格的にファンク/ヒップホップ・テイストを導入しており、それに由来するファンキーなヘヴィグルーヴが濃厚なサウンドが持ち味です。

ラップヴォーカルについても、平均スキルが向上したニューメタル世代ほど本格的ではないとはいえ、それなりにサマになっており、また、力押しだけでなく緩急をつけて小技も交えるなど、意外な表現力の幅も見せる実力派でした。

07:BIG CHIEF|ビッグ・チーフ

アルバムデビュー:1991年

USハードコアパンクのパイオニアのひとつとされるNECROSら、ハードコアシーンの古参ミュージシャンによって結成されたグループ。
明確なミクスチャーバンドというわけではなく、基本的にはヘヴィロックとでも呼ぶ方が適切なサウンドで、事実、グランジの名門レーベル『サブポップ』にも名を連ねていました。

アルバムごとに作風の変化を重ねており、ハードコア寄りのヘヴィロックや、プロト・ストーナー的なグランジ系ヘヴィロックを経て、ファンク/ソウルなどブラック・ミュージックの比重を増してゆきます。
最終的には、70年代リバイバルとも90年代USオルタナティヴともやや異なり、むしろジャムロック系やUKクラブロック系などに近しいスタイルへとたどり着いていました。

当時のUSオルタナ/ミクスチャー・シーンにおいては、やや異質なな存在ながらも、それなりに注目を集めて日本盤もリリースされていましたが、上手くトレンドの波に乗ってブレイクするには至らず、90年代半ばには活動停止となっています。

次ページではアメリカのヒップホップ系ミクスチャーバンドを紹介!!▼リンクはページ下!▼

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