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★【Wikiに無い!】ミクスチャー/ラップメタル/ファンクメタル紹介:オールドスクール+個性派 編:基礎知識&各国の代表的バンド:59選【ビギナー必見・必聴|ヘヴィメタルジャンル徹底解説】

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各国ミクスチャー事情と重要バンド紹介:Chapter.6

アメリカ|United States|コラボレーション系:4選

ニューメタル系のラップメタルが社会現象規模のブームとなった90年代の終盤からは、ロック/メタルとヒップホップの関係は密接になり、現在ではメタルバンドにラッパーがゲスト参加するといった、ジャンルを超えたコラボレーションにも、希少性や意外性は全く感じられないものとなりました。

しかし、この今では形骸化した陳腐なマッチングも、かつては、両ジャンルの界隈から賛否両論を巻き起こしたほどの、異例とさえ言える事態。

これらの、時代に先駆けたパイオニアたちは、ミクスチャーのフォーマットもメソッドも確立していない中で、独自のコラボレーションを試みており、後のラップメタルにも影響を及ぼしています。

ここでは、それらの先駆的なコラボレーションの例を紹介しています。

01:RUN DMC|ラン・ディー・エム・シー+AEROSMITH|エアロスミス

音源リリース:1986年

RUN DMCは、オールドスクール・ヒッピホップ.シーンを代表するユニット。

3rdアルバム『Raising Hell』に収録された、AEROSMITHとのコラボレーション曲『Walk This Way(AEROSMITHのカバー曲)』は、彼らのプロデューサーだったリック・ルービンの主導によって実現したものでしたが、これが世界的な大ヒットとなります。

このヒットは、AEROSMITHの代表作『Toys in the Attic:闇夜のヘヴィ・ロック』に収録されていた、オリジナル曲のセールス/チャートをはるかに上回るものとなり、ロックファンにRUN DMCの名を知らしめただけでなく、AEROSMITH人気を再燃させた面さえあります。

これは、翌1987年の『ANTHRAX+PUBLIC ENEMY』とともに、“ロック+ヒップホップ”のコラボレーションの先駆けと呼べるものであり、ラップメタルの原点ともみなされています。

また、ラップメタル全盛期には、RUN DMC自身のアルバムでも、同様のアプローチを取り入れていました。

02:ANTHRAX|アンスラックス + PUBLIC ENEMY|パブリック・エネミィ

音源リリース:1987年,1991年

ニューメタルまで続く“メタル・ミーツ・ヒップホップ”の原点的なナンバーが、USスラッシュメタルBIG4(四天王)の一角ANTHRAXとハードコア・ラップの雄PUBLIC ENEMYとの、コラボレーションによる名曲『Bring The Nois』。

トレンドに敏感なバンドとして知られ、以前にもラップメタルナンバー“I’m the Man”を発表した実績のあるANTHRAXが、PUBLIC ENEMYの持ち曲を本人たちを迎えてカバーしたのが、この『Bring The Nois』です。

原曲は、リック・ルービンが舵取りをした企画盤で、コンピレーション系サントラのハシリりでもある、『レス・ザン・ゼロ:サウンドトラック』に収録されていた曲で、くだんのコラボ版はANTHRAXのミニアルバム(EP)『Attack Of The Killer B’s. 』に収録されています。

前年の“Walk This Way”が、ヒップホップサイドのRUN DMC主導のものだったことを考えると、知名度のある純メタルサイドからのアプローチとしてはおそらく世界初で、メタル界隈にラップメタルを知らしめるキッカケにもなりました。

03:BLACK SABBATH|ブラック・サバス + ICE-T|アイス・ティー

音源リリース:1995年

末期BLACK SABBATHのアルバム『Forbidden』では、ラップメタルブームにも先駆けて、ラッパーICE-Tとのコラボレーションが実現しています。
ICE-Tは“SABBATHフリーク”として知られており、本作では、彼の率いるメタルバンドBODYCOUNTのErnie C(アーニー・シー)がプロデュースを務めるなど、ICE-T人脈が全面バックアップしていました。

1曲目を飾るコラボ曲『The Illusion of Power』は、初期に近いダウナーなヘヴィリフを用いたドゥーム・ナンバーで、ICE-Tにのラップ・パートは短めですが、キャリア後期に多くフロントマンを務めたトニー・マーティンまでも、ラップを意識したスポークン・ワード/ポエトリー・リーディング風のヴォーカルを披露し、特異な雰囲気を生んでいます。

なお、この『Forbidden』はトニー・マーティン在籍時のラストアルバムですが、従来のマーティン参加作品の様式美エピックメタルとは異なる、90年代風のヘヴィロックを展開。
そのため、ICE-Tとのコラボも含め、オールドファンや様式美ファンから評論家筋に至るまでおおむね不評で、一般的には失敗作と見做されていますが、一部ではロニー・ジェイムズ・ディオ参加の『Dehumanizer』と並ぶ、後期の“裏名盤”と評価する向きもあります。

04:JUDGEMENT NIGHT|ジャッジメント・ナイト:サウンドトラック』

音源リリース:1993年

『AEROSMITH+RUN–D.M.C』『ANTHRAX+PUBLIC ENEMY』などで試みられた、“ロック/メタルとヒップホップ双方のアーティストによるコラボレーションを、アルバム全編にわたって展開した驚異の企画盤。

歴史に埋もれた単なるB級アクション映画のサントラでありながら、ミクスチャー界隈においては、そこらのメジャーバンドの存在を軽く超越するの音楽史的な重要性を持ち、おそらく映画の視聴者よりも多くのリスナーが耳にしていると思われる名盤です。

ラップメタル全盛期には、本作と同じ手法のコラボアルバムがいくつもリリースされましたが、参加アーティストの格や実績からミュージシャンシップ、そして曲の完成度や多様性・実験性に至る全てにおいて、本作に匹敵するものは実現していません。

他項で紹介した『HELMET and HOUSE OF PAIN』『SLAYER and ICE-T』以外にも、ロックサイドからBIOHAZARD,FAITH NO MORE,SONIC YOUTH,DINOSAUR JR.,PEARL JAM,THERAPY?,LIVING COLOUR。

ヒップホップサイドからはRUN DMC,CYPRESS HILL,DE LA SOUL,ONYX,Boo-Yaa T.R.I.B.E.など…、この時代を象徴するそうそうたる顔ぶれが参加しています。

次ページからは世界各国のミクスチャーバンドを紹介!!まずはイギリス編!!▼リンクはページ下!▼

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