スポンサーリンク

★【Wikiに無い!】ミクスチャー/ラップメタル/ファンクメタル紹介:オールドスクール+個性派 編:基礎知識&各国の代表的バンド:59選【ビギナー必見・必聴|ヘヴィメタルジャンル徹底解説】

OLYMPUS DIGITAL CAMERA オルタナティヴ
この記事は約7分で読めます。
カテゴリー
スポンサーリンク

Contents

各国ミクスチャー事情と重要バンド紹介:Chapter.3

アメリカ|United States|メタル系:6選

ミクスチャーロックが登場した80年代の中盤の、ヘヴィメタルシーンの潮流といえば、ポピュラリティ全開のバブリーなグラムメタル系のポップメタル/パーティロックや産業ロック…と、まさに、オルタナシーンから仮想敵として忌み嫌われる、商業主義の権化のようなアメリカン・メインストリームそのものでした。

そんなヘヴィメタル界隈からも、次第にミクスチャー・アプローチが登場するようになりますが、それらは主に、当時はオルタナティヴ・メタルともいえるエッジィ存在だった、スラッシュメタルのシーンがその中心地になっていました。

90年代になると、サブジャンルの細分化/多様化のうねり中で、よりオルタナティヴに独自進化したミクスチャーメタル/ラップメタルのスタイルが確立されることにもなり、そこから後のニューメタル・シーンでのラップメタル大ブームへと、つながる流れも生まれます。

01:MORDRED|モードレッド

アルバムデビュー:1989年

スラッシュメタル・ムーヴメントの終盤に登場した、『ミクスチャー』メソッドを導入したスラッシュメタル・バンド。
パーマンネントなバンドメンバーとして“ターンテーブリスト=DJ”を擁するという、当時のメタルシーンの状況を考えると、その中では異色にして異端と呼べる存在でした。

もちろん、その体制はサウンドに生かされており、疾走感のあるファスト・チューンとミッドテンポのグルーヴ・ナンバー織り交ぜた楽曲に、全編にわたってスクラッチをフィーチャした、テクニカルでツイストの効いた作風が持ち味。
今となってはスクラッチの手法にやや古さを感じるものの、『スラッシュ』と『ミクスチャー』いずれの類型とも一線を画した個性あふれる音楽性は、後にも先にも類のないオンリーワンのものでした。
近年は活動を再開して、ライヴ映像や新作音源も発表されています。

02:EXTREME|エクストリーム

アルバムデビュー:1989年

80年代のブームの末期に世に出て、日本でも人気を博したグラムメタルの後発バンド。
ファンク・テイストやプログレ風味も取り入れており、グラムメタルとしてはいくらか実験的と呼べる面もありました。

自ら『ファンクメタル』を標榜していたものの、音楽性はバブリーなグラムメタルそのもので、そこに、当時のバブリーなファンクポップを取り入れた、メインストリーム同士をマッチングさせたスタイルが基本。

LIVING COLOURあたりを意識した部分も見られますが、本来の魅力であるはずのフィジカルなグルーヴは希薄で、『ミクスチャー』ジャンルでは重要度の低い存在でしたが、後に、LED ZEPPELINなどを意識した、ファンキーな70年代ロック風アプローチが功を奏してひと皮むけます。

ギタリストのヌーノ・ベッテンコートは、そこから玄人筋のオルタナ/ファンクロック界隈からも認められる存在となり、90sオルタナのカリスマだったペリー・ファレル(JANE’S ADDICTION)とのコラボまで実現しています。

03:MIND FUNK|マインド・ファンク

アルバムデビュー:1991年

M.O.D.やCELTIC FROSTをはじめとした、スラッシュ/ハードコア界隈の実力派/個性派が集結し、ちょっとしたスーパーグループとして注目を集めたバンド。

音楽性は流動的でしたが、デビュー当初はスラッシュ/ハードコア/グランジ/ネオサイケなど、様々な要素を持った独自のファンクメタルを展開していました。

SOUND GARDENやNIRVANAに在籍していたジェイソン・エヴァーマンの加入を機に、2ndアルバムではグランジ/ストーナー・テイストのヘヴィロック・サウンドへと移行していますが、方向性は変われど、独自のスタイルを持ったハイクオリティな音楽性に変化はありません。

04:SCATTERBRAIN|スキャッターブレイン

アルバムデビュー:1991年

クロスオーバー・スラッシュの黎明期の中核として重要な位置にあり、テクニカルな作風でも知られていたバンド、LUDICHRISTを母体とするグループ。
LUDICHRISTとしての活動を終えた後、SCATTERBRAINとして本格的なミクスチャー路線にリニューアルを果たし、瞬間的ながらも注目を集めます。

音楽性は、スラッシュメタルをベースとしたヘヴィメタリックなサウンドに、ラップ風のパーカッシヴなヴォーカルを乗せたスタイル。
これは、80年代後期〜90年代初頭にかけてのクロスオーバー・シーンの中で、多くのバンドによって試みられたものでしたが、その中でも特にコミカルでユーモラスなサウンドとステージングによって、独自の立ち位置を確立していました。

05:SWEATY NIPPLES|スウェッティ・ニップルズ

アルバムデビュー:1989年

METALLICAらを世に送り出したスラッシュ黎明期の重要レーベル、『メガフォース』から2ndアルバムがリリースされたことで、メタルファンの注目を集めることとなった、ポートランドのオルタナメタル/ファンクメタル・バンド。

スラッシュ/ハードコアを基調として、曲によってファンクテイストを取り入れるスタイルですが、メタル色が濃厚なソリッドなサウンドメイクが重視されており、『ミクスチャー』的なファンクネスやグルーヴは薄め。
ただし、曲調は比較的多彩で多岐にわたっており、スラッシュメタルそのものの曲や、初期のPRONGに通じるインダストリアル風の音づくりも見られます。

1992年には、かの『ロラパルーザ』への出演を果たすなど、各界の注目と高評価を集めていましたが、レーベルの破産からアルバムリリースごとに移籍を繰り返すなど、度重なるトラブルにも見舞われて伸び悩み、アルバム3枚を残して活動を終えます。

06:T-RIDE|ティー・ライド

アルバムデビュー:1992年

カリフォルニアを拠点とした、オルタナティヴなファンクメタル・バンド。

80年代と90年代が交差するようなオルタナ・メタル・サウンドを基調としているほか、コーラスワークも多用してQUEENを引き合いに出されるなど、基本的な音楽性にはKING’S Xなどにも通じる要素が多く見られますが、全体的な印象となるとかなり異なります。

ファンキーでテクニカル…そしてグラマラスでポップながらも、同時にダークでシリアスなセンスを押し出した、良い意味でアクの強いスタイルを確立しており、その、極めてユニークで完成度の高い独自のサウンドは、プログレッシヴ・メタルの文脈でも注目を集めました。

メディアからの高評価、ジョー・サトリアーニら玄人筋も絶賛、複数のタイアップも獲得…と、順風満帆に思われましたが、2ndアルバムが完成を見る前に解散となり、唯一、名盤と謳われるデビューアルバム1作のみが残されています。

次ページではハードコア系のミクスチャーバンドを紹介!!▼リンクはページ下!▼

Translate »